震度

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2011年の東日本大震災における地震の都道府県ごとの震度分布(紫→震度7・茶→震度6強・紅→震度6弱・橙→震度5強・黄→震度5弱・緑→震度4・黄緑→震度3・青→震度2・水色→震度1)[1]

震度とは、地震が発生したときに伴う揺れの強さを示す度合いである。マグニチュード(以下M)とは別物である。

日本の震度

概要

日本においては、現在の震度階級は10段階あり、揺れが小さい順に、震度0・震度1・震度2・震度3・震度4・震度5弱・震度5強・震度6弱・震度6強・震度7である[1]

日本において、震度階級は過去何度か改正されており、最後の改正は1996年。この時、それまで「震度5・6」と表されていたものが、被害の様子の差などから、この2つの階級にはの区別がついた。

ちなみに、現在の震度階級において最も揺れが激しいのは 震度7 だが、これは1948年に起きた福井地震を機に、はじめて作られたものである。この揺れは、想像を絶するような極めて猛烈な揺れであるため、地震の多い日本でも滅多に観測されることはない。過去に震度7が観測された地震は非常に少なく、兵庫県南部地震(1995年)、新潟県中越地震(2004年)、東北地方太平洋沖地震(2011年)、熊本地震の前震(2016年)、熊本地震の本震(2016年)、北海道胆振東部地震(2018年)の6つのみである[2]

それぞれの震度における揺れの状況は以下の通り[3][4]

震度0

人は揺れに気付かない。

震度1

屋内で安静にしている人のみが有感。

震度2

屋内では多くの人が有感となる。睡眠中の人が目覚めることもある。

震度3

ほとんどの人が揺れを感じる。棚にある食器類が音を立てることもある。

震度4

電灯等が大きく揺れ、置物が倒れることもある。屋外でも有感。

震度5弱

棚から物が落下することがある。固定していない家具が動くこともある。

震度5強

何かにつかまらないと歩行は困難。家具やブロック塀が倒れることがある。

震度6弱

直立が困難。壁や窓ガラス等に被害が出る。木造の建物は被害を受けることがある。

震度6強

ほとんど身動きが不可能。木造の建物の多くは倒壊する。土砂災害や地滑り等も起こる。

震度7

揺れで飛ばされることもある。木造の建物はほとんどが倒壊し、コンクリートの建物でも被害を受けることがある。大規模な土砂災害等が発生する。

震度の判定

ここでは、日本における上記の震度(震度0〜7)がどう判定されるかを解説する。

まず、震度を判定する際に用いられる数値を 計測震度 という。計測震度とは、全国各地に設置されている震度計が、揺れの大きさを計算して数値化したもの。この計測震度を四捨五入すると、初めて上記の10段階の震度階級で表される。

計測震度と震度階級との関連は以下の通り[5]

震度0

計測震度0.4以下

震度1

計測震度0.5〜1.4

震度2

計測震度1.5〜2.4

震度3

計測震度2.5〜3.4

震度4

計測震度3.5〜4.4

震度5弱

計測震度4.5〜4.9

震度5強

計測震度5.0〜5.4

震度6弱

計測震度5.5〜5.9

震度6強

計測震度6.0〜6.4

震度7

計測震度6.5以上


なお、震度計による観測が始まるまで(1996年まで)は、人の体感によって震度を判定していた[6]

ちなみに、日本国内の観測史上最大の計測震度は、2016年の熊本地震の本震(M7.3)において、益城町にある震度計によって記録された、計測震度6.7(震度7)である。

海外の震度

実は、地震の揺れの尺度を示す震度は、日本に限ったものではなく、世界中であらゆる震度階級が使用されている。

例えば、アメリカなどで使用されている メルカリ震度階級改正メルカリ震度階級 とも言う)がその1つ。この震度階級では、揺れが小さい順に、震度I(1)、震度II(2)、震度III(3)、震度IV(4)、震度V(5)、震度VI(6)、震度VII(7)、震度VIII(8)、震度IX(9)、震度X(10)、震度Xl(11)、震度XII(12)の12段階で、震動の尺度を表す。イタリア人の火山学者である、ジュセッペ・メルカリが提案したことから、この名前が付いた。メルカリ震度階級において、最も揺れが激しい震度XIIは、加速度にして432ガル以上にもなる、凄まじい震動だという。日本における震度6強や震度7と殆ど変わらない。

この他にも、世界各国で様々な種類の震度階級が使用されているのである。

関連項目

外部リンク

  1. https://www.data.jma.go.jp/svd/eqdb/data/shindo/Event.php?ID=175954