群馬銀行美人行員全裸殺人事件
群馬銀行美人行員全裸殺人事件(ぐんまぎんこうびじんこういんぜんらさつじんじけん)は1983年5月14日に群馬県邑楽郡大泉町で起きた全裸殺人事件である。
事件発生
1983年5月16日午後2時ごろ、群馬銀行太田西支店窓口係の五十嵐鈴江さん(22歳)が、群馬県邑楽郡大泉町の自宅六畳間で全裸死体となって発見された。五十嵐鈴江さんの首にヒモで絞めたような2本の筋があり、横座りの格好で電気ごたつでうつ伏せになり、肩から花模様の毛布がかぶせられていた。死体の周囲には脱がされた衣類が散乱していた。玄関には内側からカギがかけてあったがベランダのガラス戸が開いていた。
五十嵐鈴江さん方は、姉が埼玉県に嫁ぎ、妹も1983年4月から東京の専門学校に入学し、鈴江さんと両親の3人暮らしだった。しかし1月には母が自宅で、4月には父が外出先で相次ぎけがをし、同じ病院に入院中で、日ごろ自宅にいるのは五十嵐鈴江さん1人だけだった。
5月14日の土曜日は午後2時まで銀行で勤務し、その後、病院に両親を見舞い、午後5時ごろ病院を出ている。その2日後の16日、五十嵐鈴江さんが銀行を無断欠勤したため、心配した上司が入院中の両親に連絡、見舞いにきた姉が実家を訪れて、五十嵐鈴江さんの全裸死体を見つけた。
犯人逮捕
大泉署捜査本部は6月7日午後、近くに住む塗装工、岡明(24歳)を殺人容疑で逮捕した。
自供によると、岡明は5月14日午後11時半ごろ、下着を盗もうと五十嵐鈴江さん方のベランダのカギがかかっていなかったガラス戸から侵入した。しかし、電気ごたつでうたた寝していた鈴江さんが物音に気付いて起き出したため、押し倒して首を手で絞め、さらにそばにあった電気こたつのコードで五十嵐鈴江さんを絞殺した。岡明は一人暮らしで内向的な性格だった。
殺された五十嵐鈴江さん
五十嵐鈴江さんは1961年生まれ。群馬県太田市にある常盤高校を卒業した1979年に群馬銀行に入行。勤め先の太田西支店には自宅から通っていたが、これまで無断欠勤したこともなかった。
銀行の話によると、おとなしい性格で、仕事ぷりもまじめ。先輩の紹介で約半年前から交際していた県外在住の男性がおり、自宅や勤め先によく出入りしていたという。