石若喜美夫

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石若 喜美夫(いしわか きみお)とは、鍵っ子女子小学生女子中学生JK専門の連続強姦魔である。

事件詳細

「トイレを貸してほしい」。親切心につけ込んで玄関のドアを開けさせて屋内に侵入し、少女らに強姦を繰り返した大阪府門真市の男が逮捕された。「女の子が自分で鍵を開けるのを見て他に家族がいないことを確認した」と供述。裏付けられた3件の犯行はいずれも昼中に行われていた。性犯罪に詳しい専門家は「強姦魔は夜間にいきなり襲うという思い込みがあるが、昼間こそ警戒が必要だ」と注意を喚起している。

大阪府警刑事特別捜査隊や四條畷署などの捜査で、強姦致傷などで逮捕、起訴されたのは、大阪府門真市江端町、無職、石若喜美夫(41)。被害届が出ていた3件の強姦事件について、警察の捜査が2012年2月に終了した。

府警によると、1件目が発生したのは平成22年9月26日、日曜日の昼下がりだった。石若は四條畷市内の民家の玄関近くで女子中学生が帰宅するところをじっと見ていた。

「やれる」

女子中学生が鍵を使って玄関の鍵を開けた瞬間、石若はこう思ったという。石若は「少女が『ただいま』と声を出して鍵の閉まっていない玄関のドアを開けた場合、家の中には家族がいる。もし、自分で鍵を開けて何も言わずにドアを開けて入ったならば、他に家族はいないはず」と供述している。

石若は、女子中学生が自分の鍵でドアを開ける様子を確認したあと、家のブザーを鳴らした。午後1時40分ごろだった。ドアが開くと、石若は「トイレを貸してほしい」と言って玄関に入った。次の瞬間には、石若は態度を豹変させて女子中学生を脅迫。女子中学生の服をつかんだまま奥の居間へ連れて行き、服をすべて脱がし、強姦した。石若は強姦住居侵入の罪で起訴された。

2件目は2011年4月28日午後3時50分、被害にあったのは同じ四條畷市内の女子高生だった。玄関の鍵を開けるところを確認して家のブザーを押し、「トイレを貸して」と家に侵入するなどの手口は同じ。この事件では、石若は強姦致傷と住居侵入の罪で起訴された。

3件目は2011年6月22日午後3時ごろ、被害者は門真市内の小学校高学年の女児だ。犯行の手口は前の2件と同じだが、さらに携帯電話カメラで女児の裸の写真を大量に撮っていた。

「誰かに言ったら写真をばらまく」

女児を脅し、恐怖心で抵抗できなくさせ、強姦した。犯行の途中で、女児の友達が家に遊びに来て、女児は裸のまま友達と2人で玄関から外に逃げた。この事件で、石若は強制わいせつ致傷と住居侵入の罪で起訴されたほか、さらに写真撮影が判明したため児童ポルノ法違反でも送検された。

調べに対し、石若は「小さい女の子を見たら性的欲求が抑えられなかった」と供述した。

「レイプ犯は薄着の女性などを夜中に襲うものだという世間一般の思い込みは実は違う。レイプ犯はもっと合理的に考えてものごとを進めています」性犯罪に詳しい関西国際大人間科学部の桐生正幸教授(犯罪心理学)はそう指摘する。桐生教授によると、強姦の発生場所は、屋外よりも住宅内が多いという。さらに、年少者を狙った性犯罪の時間帯については、平日の午後2~4時台に集中する傾向があり、学校が終わって帰宅するまでの時間帯が最も狙われやすいとされている。通学路で物色し、監視者が少なくなる自宅まで追尾し、少女だけしかいない場所で犯行に至る-。盲点のように思われがちな時間帯と場所こそが、実は最も危険なのだ。桐生教授はいう。

「犯罪者にとって、どの時間帯にどこで実行すればリスクが少ないか。女の子をもつ父親は一度、犯人の視点で考えてほしい。女の子が1人で家にいるときはドアのチェーンロックを徹底するとともに、玄関先に防犯ブザーを設置するなどの対策が必要です」と強調する。

性犯罪は再犯率の高さが問題化している。性犯罪対策が充実している海外では、自らの性的欲求を制御できない人に対して薬物療法が行われている国も多いが、日本では認可されていない。桐生教授は「性犯罪は他の犯罪と違って生物学的要因が強いとされています。性犯罪者の10~20%が再犯するのはデータ上では明らかで、薬物療法も含めてもっと科学的に考えていかなければならない」と指摘する。だが、再犯防止への踏み込んだ施策がない現状では、性犯罪者の特性を学校などで周知させることが重要になってくるという。2011年9月15日の逮捕から約5カ月間にわたって、石若を捜査した警察官はこうつぶやいた。

「性癖は簡単には直らない。刑期を終えたら、また似たようなことをするかもしれない」