テレサ・ツィリス＝ガラ

テレサ・ツィリス＝ガラ（Teresa Żylis-Gara, 1930年1月23日 - 2021年8月28日）は、ポーランドのソプラノ歌手。

ランドヴァロフ出身。第二次世界大戦後、ウッチに移住し、1952年から当地の音楽院でオルガ・オルジナ・マツキエヴィチに声楽を学んだ。1953年にワルシャワで開催された若い声楽家の為の全国コンクールに出場して優勝し、1956年にクラフク歌劇場でのスタニスワフ・モニューシュコの《ハルカ》の上演で表題役を歌ってデビューし、翌年にはジャコモ・プッチーニの《蝶々夫人》の上演でも表題役を歌った。1958年にはトゥールーズの声楽コンクールで２位入賞。1960年にはミュンヘン国際音楽コンクールの声楽部門で３位に入賞し、オーバーハウゼン劇場に出演しつつ、ディートガー・ヤコブの許で研鑽を積んだ。1962年から1964年までドルトムント歌劇場に所属し、1965年からデュッセルドルフのライン・ドイツ・オペラに移籍したが、1965年にはグラインドボーン音楽祭に初出演を果たしている。1966年にはガルニエ宮でパリに初登場し、1969年までパリ国立歌劇場と出演契約を結んだ。また1968年にはコヴェントガーデン王立歌劇場、ザルツブルク音楽祭、サンフランシスコ歌劇場に出演し、メトロポリタン歌劇場に初登場した。1970年から1984年までメトロポリタン歌劇場に出演。その後は後進の育成に活動の軸を移した。2011年にはポーランド復興勲章の星付きコマンドルスキ十字勲章を受勲。2012年にはフランス政府からレジオン・ドヌール勲章を授与された。

ウッチにて没。