レジナルド・ケル

レジナルド・クリフォード・ケル（Reginald Clifford Kell, 1906年6月8日 - 1981年8月5日）は、イギリスのクラリネット奏者。

ヨークの生まれ。父フレデリックはヴァイオリン奏者で、1932年から1937年までヨーク交響楽団の指揮者であった。幼少期からヴァイオリンを学んだが、程なくしてクラリネットに乗り換え、1929年から1932年までロンドン王立音楽院でハイドン・ドレイパーの薫陶を受けた。音楽院在学中の1931年から卒業する年までロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の首席クラリネット奏者を務め、1932年から1936年までコヴェントガーデン王立歌劇場のオーケストラとロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者を兼任。1935年から1939年まで母校のロンドン王立音楽院で教鞭を執り、1936年から1939年までロンドン交響楽団の首席奏者であった。1939年にはアルトゥーロ・トスカニーニに招かれてルツェルン音楽祭に参加。1942年から1945年までリヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団、1945年から1948年までフィルハーモニア管弦楽団のそれぞれの首席奏者を歴任。1948年にはアメリカに渡り、1951年から1957年までアスペン音楽院に参加した。アメリカではベニー・グッドマン、ピーナッツ・ハッコー、アラン・ハッカーやハリソン・バートウィッスル等にクラリネットを教えた。1957年に演奏活動から引退。1958年に母校に一時的に戻るが、翌年にはまたアメリカに行き、1966年までブージー・アンド・ホークスの器楽部門のディレクターを務めた。その後は画業に関心を向け、風景画や楽譜をモチーフにした幾何学的なスケッチを好んで描いた。

ケンタッキー州フランクフォートにて死去。