北海道大学

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北海道大学は、北海道札幌市北区北8条西5丁目に本部を置く日本国立大学である。1918年に設置された。大学の略称は北大(ほくだい)。ただし、国立大学法人北海道大学文書処理規程における文書記号は「海大」。

概観[編集]

大学全体[編集]

北海道大学は、1872年設立の開拓使仮学校(東京府)、1876年(明治9年)設立の札幌農学校石狩国札幌郡札幌)、1907年(明治40年)設立の東北帝国大学農科大学(北海道札幌区)を経て、1918年(大正7年)に帝国大学としては5番目に設立された北海道帝国大学(北海道札幌区)を前身とする大学である。

建学理念[編集]

フロンティア精神、実学の重視、全人教育、国際性の涵養などが建学理念であり、現在も基本理念として掲げられている。

学風および特色[編集]

北海道大学は、その系譜の中で最初に札幌に置かれた札幌農学校を前身とする大学であり、同校の開校式が挙行された1876年を大学全体の創立年としている。

札幌農学校初代教頭であるウィリアム・スミス・クラークマサチューセッツ農科大学前学長)が、米国帰国にあたり札幌近くの島松(恵庭市)で馬上から叫んだという「Boys, be ambitious.」(少年よ、大志を抱け)の精神は、現在でもこの大学に受け継がれている。クラークは、札幌農学校の開校式において、「lofty ambition」(高邁なる大志)との言葉を発しており、開校及び帰国に際していずれも大志との語を使っていることから、その信念が一貫していたことが分かる。

また、クラークが説いたキリスト教精神により、官立学校にもかかわらず学生の間で「イエスを信ずる者の誓約」が行われ、内村鑑三などのクリスチャンを生んだ(札幌バンドを参照)。キリスト教に関しては後に衰退していくが、伊藤一隆内村鑑三らが引き継いでいくこととなった。

このような札幌農学校の精神が、同大の基本理念に引き継がれている。

男女共同参画社会基本法に基づくポジティブ・アクションに取り組んでおり、全研究者の中の女性研究者比率が2020年までに20%になるよう努めるとの数値目標を掲げ推進している。北東アジア地域との連携を重視しており、大韓民国台湾中華人民共和国などの大学とも相互協定を結んでいることだけではなく、定期的に青年海外協力隊 (JICA) へも隊員を送り出している。これは、同大学の建学の精神にも歌われている、国際性豊かな若者を育成することを重要視しているためである。

北大生、イスラム国参加意志強く「戦闘員になり人殺す」(2014年10月)[編集]

イスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」の戦闘員に加わるため北海道大学の男子学生(26)がシリア渡航を企てた事件で、北大生が警視庁公安部の任意の事情聴取に「戦闘員になって人を殺すつもりだった」などと供述していることが8日、捜査関係者への取材で分かった。

北大生は最近、イスラム教に入信し、アラビア語を学んでおり、公安部は渡航に強い意志があったとみている。

私戦予備・陰謀容疑で6日、関係先を家宅捜索された北大生は事情聴取に「シリアへ渡り、イスラム国に加わるつもりだった」と供述。戦闘員となり、殺害行為などに加わる意志があったことを認めている。

渡航を考えたきっかけについては「就職活動がうまくいかなかった」と説明。公安部は、行き詰まりを感じた北大生が、イスラム国に展望を見いだし、渡航計画を本格化させたとみて、裏付けを進める。

一方、海外渡航歴がなかった北大生が今年5月、旅券を取得し、8月に千葉県の20代の男性らと数人でシリア渡航を計画していたことも新たに判明。北大生は公安部が強制捜査に乗り出した翌日の今月7日、再び出国する予定だった。

公安部の調べでは、北大生は、イスラム世界に詳しく、イスラム国の支配地域を訪れたこともある元大学教授の男性(54)らの手助けを受けて、渡航を準備。7月には北海道から上京し、東京都杉並区内のシェアハウスに居住し、千葉県の男性らと8月に渡航を計画したが、旅券紛失や家族の反対などで中止した。

公安部は、北大生や元教授らの関係先を捜索。北大生の旅券や、イスラム教に関連する書籍などを押収した。元教授は「シリア行きを希望する北大生を手伝いたかったが、うまくいかなかった」と説明している。

沿革[編集]

略歴[編集]

北海道帝国大学設置に至る過程については帝国大学を参照

(創立以前)[編集]

札幌農学校時代[編集]

  • 1876年(明治9年) - 開拓使仮学校札幌学校を札幌農学校と改称。7月にクラーク博士が教頭就任。8月14日札幌農学校開校式挙行(北海道大学開学記念日)。
  • 1878年(明治11年) - 演武場(現在の札幌市時計台)が竣工。
  • 1881年(明治14年) - 森源三(開拓権少書記官)が校長兼務
  • 1886年(明治19年) - 植物園が竣工
  • 1888年(明治21年) - 橋口文蔵が校長に就任
  • 1894年(明治27年) - 佐藤昌介が校長に就任

東北帝国大学農科大学時代[編集]

北海道帝国大学時代[編集]

  • 1918年(大正7年) - 北海道札幌区に北海道帝国大学設置。東北帝国大学農科大学が北海道帝国大学に移管。
  • 1919年(大正8年) - 北海道帝国大学農科大学を北海道帝国大学農学部と改め、新たに医学部を設置。
  • 1921年(大正10年) - 医学部附属医院設置(同年11月診療開始)
  • 1922年(大正11年) - 図書館を附属図書館と改称
  • 1924年(大正13年) - 工学部を設置。
  • 1930年(昭和5年) - 理学部を設置、南鷹次郎が総長に就任
  • 1933年(昭和8年) - 高岡熊雄が総長に就任
  • 1937年(昭和12年) - 今裕が総長に就任
  • 1941年(昭和16年) - 低温科学研究所を設置
  • 1943年(昭和18年) - 触媒研究所設置および超短波研究所を設置
  • 1945年(昭和20年) - 事務局及び学生部設置、伊藤誠哉が総長に就任
  • 1946年(昭和21年) - 超短波研究所を応用電気研究所と改称

北海道大学時代[編集]

  • 1947年(昭和22年) - 4月に法文学部を設置、10月に北海道大学へ名称変更。
  • 1949年(昭和24年) - 学制改革により旧制専門学校である函館水産専門学校を吸収して新制大学となる。法文・教育・理・医・工・農・水産学部を設置。
  • 1950年(昭和25年) - 法文学部を文学部法経学部に分離。民間情報教育局の教育顧問ウォルター・C・イールズ、レッドパージの一環として“共産主義者の教授を学内から追放すべし”と講演、これに抗議した学生10人が停学・退学などの処分を受ける「イールズ事件」が起きる。
  • 1952年(昭和27年) - 農学部獣医学科を獣医学部に昇格・設置。
  • 1953年(昭和28年) - 法経学部を法学部経済学部に分離。
  • 1954年(昭和29年) - 杉野目晴貞が学長に就任
  • 1955年(昭和30年) - 大学院に医学研究科を設置
  • 1957年(昭和32年) - 一般教養部を教養部と改称
  • 1958年(昭和33年) - 大学院に薬学研究科を設置
  • 1961年(昭和36年) - 工業教員養成所設置(1969年廃止)
  • 1965年(昭和40年) - 薬学部を設置。
  • 1966年(昭和41年) - 古市二郎が学長に就任
  • 1967年(昭和42年) - 歯学部を設置。
  • 1969年(昭和44年) - 附属図書館に教養分館を設置
  • 1970年(昭和45年) - 大型計算機センター(全国共同利用施設)を設置
  • 1971年(昭和46年) - 丹羽貴知蔵が学長に就任
  • 1972年(昭和47年) - 保健管理センターおよび体育指導センターを設置
  • 1974年(昭和49年) - 大学院に歯学研究科を設置
  • 1975年(昭和50年) - 今村成和が学長に就任
  • 1977年(昭和52年) - 大学院に環境科学研究科(独立研究科)を設置
  • 1978年(昭和53年) - スラブ研究センター設置およびアイソトープ総合センターを設置
  • 1979年(昭和54年) - 情報処理教育センターおよび機器分析センターを設置
  • 1980年(昭和55年) - 医療技術短期大学部を設置
  • 1981年(昭和56年) - 言語文化部設置および実験生物センターを設置、有江幹男が学長に就任
  • 1985年(昭和60年) - 遺伝子実験施設を設置
  • 1987年(昭和62年) - 伴義雄が学長に就任
  • 1989年(平成元年) - 触媒化学研究センター(全国共同利用施設)設置(触媒研究所廃止)
  • 1990年(平成2年) - スラブ研究センターが全国共同利用施設に改組
  • 1991年(平成3年) - 留学生センター設置、量子界面エレクトロニクス研究センター設置、廣重力が学長に就任
  • 1992年(平成4年) - 応用電気研究所が電子科学研究所に改組
  • 1993年(平成5年) - 大学院に地球環境科学研究科(独立研究科)を設置(大学院の環境科学研究科を廃止)
  • 1994年(平成6年) - エネルギー先端工学研究センターを設置
  • 1995年(平成7年) - 教養部廃止、高等教育機能開発総合センター設置、低温科学研究所が全国共同利用施設に改組、大学院の理学研究科、獣医学研究科が大学院講座制に移行(いわゆる大学院重点化)、環境保全センター設置、附属図書館の教養分館を北分館と改称
  • 1996年(平成8年) - 先端科学技術共同研究センターおよびベンチャー・ビジネス・ラボラトリー設置
  • 1997年(平成9年) - 大学院の工学研究科が大学院講座制に移行
  • 1998年(平成10年) - 大学院の薬学研究科が大学院講座制に移行
  • 1999年(平成11年) - 大学院の農学研究科が大学院講座制に移行、情報メディア教育研究総合センター設置(情報処理教育センター廃止)、総合博物館設置
  • 2000年(平成11年) - 大学院に国際広報メディア研究科(独立研究科)を設置、遺伝子病制御研究所設置(免疫科学研究所改組及び医学部附属癌研究施設廃止)、北ユーラシア・北太平洋地域研究センター設置
  • 2001年(平成12年) - 量子集積エレクトロニクス研究センターを設置(量子界面エレクトロニクス研究センター廃止)
  • 2002年(平成13年) - 創成科学研究機構を設置、練習船うしお丸新設(練習船北星丸廃止)
  • 2003年(平成15年) - 医学部附属病院と歯学部附属病院を北海道大学病院として統合、情報基盤センター設置、脳科学研究教育センター設置、医学部保健学科設置、知的財産本部設置

国立大学法人北海道大学時代[編集]

基礎データ[編集]

象徴[編集]

校章[編集]

校章はキャンパス内に自生するオオバナノエンレイソウユリ科トリリウム属の多年草)を図案化したもの。1950年(昭和25年)の公募による入選作を、創基120周年を機に修正を加え、1996年(平成8年)9月にシンボルマークとして決定された。なお、起源については、恵迪寮のシンボルマークから発祥説と、ラグビー部のシンボルマークから発祥説がある。

スクールカラー[編集]

従来より北大の緑豊かなキャンパスを表すグリーンがスクールカラーとして慣例的に使用されていたが、2009年(平成21年)9月の広報室会議(室長:総長)において、詳細な色指定をもって正式にスクールカラーとして定められた。プロセスカラーはシアン80%、マゼンタ10%、イエロー100%、ブラック30%。

ロゴタイプ[編集]

2009年(平成21年)7月に実施したロゴタイプオンライン投票の結果を参考に、同年9月の広報室会議において定められた。

校歌[編集]

校歌は「永遠の幸」(とこしえのさち)と題し、札幌農学校時代に作られた。作詞者は有島武郎。米国人作曲家ジョージ・F・ルート (George Frederick Root) が1863年に作った "Tramp! Tramp! Tramp!" が原曲。この曲はアメリカ合衆国南北戦争の時代に北軍の行進曲として歌われ、南軍でも歌われていた。また、歌詞を変えてアイルランドでも流行した。南北戦争後、米国の各大学でも学生歌に用いられていたものを納所弁次郎が選曲したといわれている。旧制の国立学校校歌としては特異な成り立ちである。

歌詞は大和田建樹校閲したため、作詞者の欄に有島とともに併記されることもある。

有島が作詞をしたのは1900年(明治33年)頃であり、1900年(明治33年)に行われた創立25周年記念祝賀会で歌われたとする資料がある。当時有島は農学校の学生であったため、現在でも校歌作詞者を記す時には「有島武郎君作歌」というように君付けで表記されることが多い。

原曲の"Tramp! Tramp! Tramp!"は、キリスト教賛美歌にも使われ、日本においては、日本福音連盟 『新聖歌』(2001年版)の186番、救世軍歌(1997年版)の108番などにその例が見られる。また、同志社大学の応援歌でもある。

寮歌[編集]

北海道大学には現在も「都ぞ弥生」(みやこぞやよい)をはじめとする寮歌が歌い継がれている。大学の公式の寮である恵迪寮では、今も年に1曲ずつ寮歌が作成されている。

[編集]

学校の花はオオバナノエンレイソウで、校章のモチーフとなっている。

教育および研究[編集]

組織[編集]

学部[編集]

  • 学部受験に際しては、従来どおりの学部別入試のほか、「文系」「理系」の2分野で募集し、2年次に成績と学生の希望に基づいて所属学部を決定する「総合入試」も2011年度から導入している。学生の成績によっては希望の学部に所属できないこともあり、希望学部に所属するためにあえて留年を選ぶケースもある。総合入試による入学者は、文系から理系学部、理系から文系学部への移行も可能。かつては全ての学部学科で、現在の総合入試や東京大学の「進学振り分け制度」に似た「移行制度」を採っていた。
文系[編集]
  • 文学部
    • 人文科学科
      • 哲学・文化学コース
      • 歴史学・人類学コース
      • 言語・文学コース
      • 人間システム科学コース
      • 日本文化論コース
      • アジア・アラブ文化論コース
      • ヨーロッパ・アメリカ文化論コース
      • 北方文化論コース
      • 総合文化論コース
  • 法学部
    • 法学課程
      • 法専門職コース
      • 総合法政コース
理系[編集]
  • 医学部
    • 医学科(6年制)
    • 保健学科
      • 看護学専攻
      • 放射線技術科学専攻
      • 検査技術科学専攻
      • 理学療法学専攻
      • 作業療法学専攻
その他[編集]
  • 総合教育部
    2011年度から、入学者は全員「総合教育部」に所属することになった。総合教育部では、文系、理系のそれぞれでカリキュラムが統一されている。1年間、教養教育と基礎教育を学び、各学部に進む。

大学院[編集]

  • 文学研究科(修士課程・博士後期課程)
    • 思想文化学専攻
    • 歴史地域文化学専攻
    • 言語文学専攻
    • 人間システム科学専攻
  • 法学研究科
    • 法学政治学専攻(修士課程・博士後期課程)
    • 法律実務専攻(法科大学院
    • 附属高等法政教育研究センター
  • 経済学研究科
  • 医学研究科
    • 医科学専攻(修士課程)
    • 医学専攻(博士課程)
  • 附属動物実験施設
  • 歯学研究科
    • 口腔医学専攻(博士課程)
  • 工学研究院(修士課程・博士後期課程)
    • 応用物理学専攻
    • 有機プロセス工学専攻
    • 生物機能高分子専攻
    • 物質化学専攻
    • 材料科学専攻
    • 機械宇宙工学専攻
    • 人間機械システムデザイン専攻
    • エネルギー環境システム専攻
    • 量子理工学専攻
    • 環境フィールド工学専攻
    • 北方圏環境政策工学専攻
    • 建築都市空間デザイン専攻
    • 空間性能システム専攻
    • 環境創生工学専攻
    • 環境循環システム専攻
  • 獣医学研究科(博士課程)
    • 獣医学専攻
    • 附属動物病院
  • 情報科学研究科(修士・博士後期課程)
    • 複合情報学専攻
    • コンピュータサイエンス専攻
    • 情報エレクトロニクス専攻
    • 生命人間情報科学専攻
    • メディアネットワーク専攻
    • システム情報科学専攻
  • 水産科学院・水産科学研究院(博士前期課程・博士後期課程)
    • 海洋生物資源科学専攻
    • 海洋応用生命科学専攻
  • 環境科学院・地球環境科学研究院(修士課程・博士後期課程)
    • 環境起学専攻
    • 地球圏科学専攻
    • 生物圏科学専攻
    • 環境物質科学専攻
  • 理学院・理学研究院
    • 数学専攻
    • 物性物理学専攻
    • 宇宙理学専攻
    • 自然史科学専攻
    • 附属地震火山研究観測センター
    • 附属原子核反応データ研究開発センター
    • 附属附属ゲノムダイナミクス研究センター
  • 薬学研究院(生命科学院・先端生命科学研究院に改組)
  • 農学院・農学研究院(修士課程・博士後期課程)
    • 共生基盤学専攻
    • 生物資源科学専攻
    • 応用生物科学専攻
    • 環境資源学専攻
  • 生命科学院・先端生命科学研究院
    • 生命科学専攻(修士課程)
    • 臨床薬学専攻(4年制博士課程)
  • 教育学院・教育学研究院(修士課程・博士後期課程)
    • 教育学専攻
    • 附属子ども発達臨床研究センター
  • 国際広報メディア・観光学院 メディア・コミュニケーション研究院(修士課程・博士後期課程)
    • 国際広報メディア専攻
    • 観光創造専攻
  • 保健科学院・保健科学研究院(修士課程・博士後期課程)
    • 保健科学専攻
  • 公共政策学教育部・公共政策学連携研究部(公共政策大学院
    • 公共政策学専攻
  • 総合化学院(修士課程・博士後期課程)
    • 総合化学専攻

短期大学部[編集]

附属機関[編集]

  • 附置研究所
    • 低温科学研究所
    • 電子科学研究所
    • 遺伝子病制御研究所
  • 全国共同利用施設
  • 学内共同教育研究施設等
    • アイソトープ総合センター
    • 機器分析センター
    • 留学生センター
    • 高等教育機能開発総合センター
    • 高等法政教育センター
    • 総合博物館
    • 量子集積エレクトロニクス研究センター
    • ゲノムダイナミクス研究センター
    • 北方生物圏フィールド科学センター
      • 耕地圏ステーション植物園(北海道大学植物園)
    • エネルギー変換マテリアル研究センター
    • ベンチャー・ビジネス・ラボラトリー
    • 脳科学研究教育センター
    • 創成科学共同研究機構
    • 人獣共通感染症リサーチセンター
    • 大学文書館
    • アドミッションセンター
    • アイヌ・先住民研究センター(2007年(平成19年)4月開設)
    • 保健管理センター
    • 環境保全センター
    • 観光学高等研究センター
    • 言語文化部(現:外国語教育センター)
  • 附属図書館
  • 知的財産本部
  • 科学技術コミュニケーター養成ユニット
  • 病院

研究[編集]

21世紀COEプログラム[編集]

21世紀COEプログラムの採択数は12件だった。

  • 2002年
    生命科学
    バイオとナノを融合する新生命科学拠点
    情報・電気・電子
    知識メディアを基盤とする次世代ITの研究
    人文科学
    心の文化・生態学的基盤に関する研究拠点
    学際・複合・新領域
    生態地球圏システム劇変の予測と回避
  • 2003年度
    医学系
    人獣共通感染症制圧のための研究開発
    数学・物理学・地球科学
    特異性から見た非線形構造の数学
    機械・土木・建築・その他工学
    流域圏の持続可能な水・廃棄物代謝システム
    社会科学
    新世代知的財産法政策学の国際拠点形成
    学際・複合・新領域
    新・自然史科学創成:自然界における多様性の起源と進化
    スラブ・ユーラシア学の構築:中域圏の形成と地球化
  • 2004年度
    革新的な学術分野
    トポロジー理工学の創成
    海洋生命統御による食糧生産の革新-海の生物の高度で安全な活用を目指して

グローバルCOEプログラム[編集]

グローバルCOEプログラムの採択数は7件である。

  • 2007年度
    科学・材料化学
    触媒が先導する物質科学イノベーション
    情報・電気・電子
    知の創出を支える次世代IT基盤拠点
    人文科学
    心の社会性に関する教育研究拠点
  • 2008年度
    医学系
    人獣共通感染症国際共同教育研究拠点の創成
    社会科学
    多元分散型統御を目指す新世代法政策学
    学際・複合・新領域
    統合フィールド環境科学の教育研究拠点形成
  • 2009年度
    学際・複合・新領域
    境界研究の拠点形成

学生生活[編集]

サークル活動[編集]

北海道大学では、ほとんどのサークルが常設の「部室」というものを与えられていない。このため、校内各所に設けられた会議室・サークル会館等の部屋を時間指定で借りて、活動を行う。常設の部室が無いため、備品も同じく各所に設けられたロッカー等に保管される。

文化系団体のYOSAKOIソーラン北海道大学"縁"はYOSAKOIソーラン祭りに北海道大学"縁"として出場。2年連続で準YOSAKOIソーラン大賞を受賞。演舞の途中で男性陣が『赤いふんどし』になる。

学園祭[編集]

毎年6月上旬に北18条ロータリー(高等教育推進機構前)から農学部前までのメインストリートを使った「北大祭」が盛大に開催される。「北大祭」とは、期間中に開催される各祭りの集合体であり、主に学部・学科・ゼミを中心とする「学部祭」(例:獣医学部祭)、留学生を中心とする IFF (International Food Festival)、1年生やサークルを中心とする「楡陵祭」(ゆりょうさい)などによって構成されている。北大祭は日祝日にかけて行われるため訪れる観光客や市民も多い。このほか10月から11月にかけては恵迪寮祭も行われる

大学関係者と組織[編集]

大学関係者一覧[編集]

施設[編集]

キャンパス[編集]

札幌キャンパス[編集]

  • 使用学部:全学部(水産学部は1-2年次)
  • 使用研究科:水産科学院・水産科学研究院以外の大学院全研究科
  • 交通アクセス
    • 正門:JR札幌駅北口より徒歩7分、地下鉄さっぽろ駅より徒歩10分
    • 北13条門:北12条駅より徒歩4分、北13条東駅より徒歩15分
    • 北18条門:北18条駅より徒歩7分

大学内では通称「エルムの杜」とも呼ばれ、札幌市中心部に所在している。敷地面積は177万m²。

キャンパス内は南北約1.5キロのメインストリートの左右に各施設が並ぶ配置。キャンパスのすぐ東を南北に延びる札幌市営地下鉄南北線さっぽろ駅付近から北12条駅を抜け、北18条駅を過ぎる辺りまでキャンパスが広がっている。付属農場の部分も加えると、その北端は北24条駅の辺りにまで達する。目的の施設・学部・研究科などによって最寄り駅は大きく異なる。また札幌キャンパスの多くの施設では、住所に「番」および「号」が付与されていない全国的にも珍しい住所表記となっている[1]

札幌市の発展とともに、広大なキャンパスは都心交通の障害として捉えられた。このため、2001年(平成13年)にキャンパスの北部を東西に貫く地下道路トンネル「環状通エルムトンネル」が開通した。

正門を入って北側の大学事務局(本部)は、旧制北海道帝国大学予科が校舎として使用していた建物。西に進むと広い芝生の「中央ローン」がある。中央ローンを流れる小川はサクシュコトニ川で、現在は人工の川であるが、かつては鮭も遡上した天然河川であった。

中央ローンの北には、旧制東北帝国大学農科大学以来の木造の教室である「古河記念講堂」が残り、西には同じく明治建築の「旧昆虫学及養蚕学教室」と「旧札幌農学校図書館読書室・書庫」、南には「クラーク像」、その西には時計塔がある「農学部本館」と、北大の象徴が集まっている。メインストリート南端にあるクラーク会館は、国立大学初の学生会館である。「旧昆虫学及養蚕学教室」の北の広場は「エルムの森」と呼ばれ、その北に総合博物館がある。

絵はがきなどで有名なポプラ並木は、メインストリートから理学部と工学部の間を西側に入った農場近くにあり、約300 mの並木が続く。かねてより倒木の危険性があり立ち入りは禁止されていたが、2004年(平成16年)9月の台風の影響で51本のうち27本が倒壊してしまった。その後、再生を目指して若木の植樹を行うなどして整備し、80 mほどまで散策可能となった。

理学部敷地内の旧理学部本館は1999年(平成11年)から北海道大学総合博物館となり、農学部など学内各学部に分散して管理されていた明治時代以来の各種学術資料の集中的な管理体制が構築されつつある。

札幌キャンパスは国指定重要文化財登録有形文化財が複数登録されており、札幌市を代表する観光スポットの一つとして毎年多くの観光客が訪れている。キャンパス北地区に位置する重要文化財北海道遺産である札幌農学校第2農場はクラークの構想によるモデルバーン(模範家畜房)を中心にした明治期の建築物である。なお、正門近くの中央ローンに「クラーク博士像」があるが、胸像のみであり、観光ポスターなどで有名な全身像は札幌市豊平区さっぽろ羊ヶ丘展望台にある。キャンパスから少し離れた南側の北海道庁赤レンガ庁舎隣接地に北海道大学植物園(13万 m²)があり、こちらも観光客が多く訪れる。

函館キャンパス[編集]

水産学部は札幌農学校水産学科として発足したが、1935年(昭和10年)に函館高等水産学校として函館に独立し、1949年(昭和24年)の新制大学制度の施行に伴い、函館水産専門学校は北海道大学に包括され、農学部水産学科と併せ水産学部となった。その経緯から現在でも水産学部のみ函館のキャンパスを使用しており、卒業式も同キャンパスで開催される。面積はおよそ89,000 m²。2006年度より共同研究を目的とした一部の研究室が札幌に移転(地環研との)している場合もあり、各学部間との協力体制も見直されてきているため、一部の学生は函館に移行した後、再び札幌に戻るケースもでてきている。また平成23年度より総合入試が導入されたため、従来は2年生後期に函館キャンパスに移行となっていたが、3年生前期からのキャンパス移行へと変更がなされている。したがって水産学部生の中には、最短で1年間だけ函館で生活し、4年生から札幌に戻る学生もいるため、慌ただしいキャンパスライフを送る事になる学生もいる。

その他[編集]

有珠火山観測所、厚岸臨海実験所、静内研究牧場、生物生産研究農場余市果樹園、洞爺臨湖実験所、各研究林など北海道内に20施設。パラダイス・ヒュッテ(1926年に建てられた日本初のスキーヒュッテ。老朽化により倒壊後、1994年山スキー部OB会により再建)、ヘルベチア・ヒュッテ、無意根小屋などの山小屋もある。水産学部は1,300トン級の練習船「おしょろ丸」など船舶数隻を所有している。

また、北海道以外にも和歌山県古座川町に約429万 m²の研究林、東京都千代田区丸の内にある「サピアタワー」内(東京都港区の新高輪プリンスホテルから2007年3月に移転)に東京オフィスを持つ。また、日本国外にも北京ソウルヘルシンキルサカの各地にオフィスも所有する。

附属学校[編集]

かつて、附属学校として北海道大学工業教員養成所という3年制の各種学校が存在した。現在は閉鎖されている。

脚注[編集]

  1. 北海道大学の本部所在地は、札幌市北区北8条西6丁目であり、番地および番号は付されていない。

関連項目[編集]