大口駅
大口駅(おおぐちえき)は、神奈川県横浜市神奈川区大口通にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)横浜線の駅である。
目次
駅構造
島式ホーム1面2線を有する地上駅。西口と東口にそれぞれ独立した駅舎を有しており、西口、1番線、2番線、東口の順に並んでいる。
業務委託駅(JR東日本ステーションサービスに委託)で、みどりの窓口が設置されているほか、東口・西口共に自動改札機・自動券売機・自動精算機、指定席券売機が設置されている。
JRの特定都区市内制度における「横浜市内」の駅である。
2011年4月、当駅ではバリアフリー化工事が行われた。これは、改札内の跨線橋からホーム階まで1箇所の階段しかなく、跨線橋から各改札口までも階段のみで横浜線内では隣の菊名駅と同様バリアフリー化が遅れていた。工事の概要は、西口・東口に連絡通路を新設し西口・東口・ホームにそれぞれエレベーターを計3基設置した。
のりば
番線 | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
---|---|---|---|---|
1 | ■横浜線 | 下り | 新横浜・町田・八王子方面 | |
2 | ■横浜線 | 上り | 東神奈川・横浜・大船方面 | 昼間は桜木町まで |
利用状況
2012年度の1日平均乗車人員は17,320人である[1]。近年の推移は下記の通り。
年度 | 一日平均 乗車人員[2] |
---|---|
1991年 | 15,187 |
1992年 | 15,221 |
1993年 | 15,410 |
1994年 | 15,660 |
1995年 | 15,747 |
1996年 | 15,822 |
1997年 | 15,736 |
1998年 | 15,759 |
1999年 | 15,949 |
2000年 | 15,914 |
2001年 | 16,093 |
2002年 | 16,391 |
2003年 | 16,651 |
2004年 | 16,811 |
2005年 | 16,677 |
2006年 | 16,733 |
2007年 | 17,138 |
2008年 | 17,164 |
2009年 | 17,172 |
2010年 | 17,096 |
2011年 | 16,941 |
2012年 | 17,320 |
駅周辺
西口
ロータリーがあり、横浜市営バスの31系統と291系統が発着している。かつては38系統(白幡経由鶴見駅西口行)や67系統(鶴見駅入口経由梶山行)も発着していた(その後、38系統は2009年4月1日から横浜駅西口~鶴見駅西口便の一部が乗り入れた)。ロータリーの周りには居酒屋、銀行、交番などがある他、駅舎に隣接してコンビニエンスストアのファミリーマートができた。また中華料理屋の王将があり、夜になると路上で餃子を販売している(それにより、大口は中華屋が多い街にもなった)。近くには障害者支援施設の「おおぐち工房」がある。
西口から少し南の方へ行くと、横浜最大規模といわれる大口通商店街が途中国道1号を挟んで京急本線の子安駅まで続いている。大規模商店街だけに、夏には2年に一度の神輿パレードや、毎年恒例の縁日が行われる。
北側の松見町と内路は、商業施設と閑静な住宅街が共存している。
東口
改札とホームの間に長い廊下がある。線路と並行に伸びている道の線路側には大きな駐輪場がある。
2013年(平成25年)10月25日に地上2階建てで店舗面積685m²の小型の駅ビル「Beans Annex(ビーンズアネックス)大口」が開業した[3]。
道の反対側には大手スーパーの「ユニー」の関東事務所(旧ユニー大口店)があるが、新横浜に仮移転しており、建て替えを予定。大通りにはユニーが運営する「ピアゴ」がある。川を挟んで東側には大口東総合病院、川沿いに北へ向かうと公園がある。この公園の桜の木が春には満開になり、東側の水路に花びらを散らす様は見物である。大口にはコンビニエンスストアが多くあったが、現在はドラッグストアが多い。
また、2007年3月24日には旧MAZDAの跡地にコジマ横浜大口店がオープンした。
徒歩20分程のところに横浜商科大学つるみキャンパスがある。
バス路線
運行事業者は横浜市営バスである。
大口駅前(西口ロータリー)
大口駅東口(神奈川県道111号大田神奈川線上)
(菊名方面側)
(国道15号方面側)
- 38系統:(新子安駅西口経由) 鶴見駅西口行
- 213系統:(入江西経由) 新子安駅西口行
歴史
- 1947年(昭和22年)12月20日 - 日本大学第四商業学校から譲渡された土地で国鉄の駅として開業。
- 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR東日本の駅となる。
- 1994年(平成6年) - 自動改札機設置。
- 2001年(平成13年)11月18日 - ICカードSuica供用開始。
- 2006年(平成18年)5月31日 - レッツキヨスク閉店。
- 2007年(平成19年) - LED表示システム設置。
- 2012年(平成24年)5月15日 - 東日本環境アクセスに駅業務委託化。
- 2013年(平成25年)10月25日 - 東口に駅ビル「Beans Annex(ビーンズアネックス)大口」が開業[3]。
駅名の由来
大きな谷戸の形状から生まれた地名より採ったもの。
地名の由来は、師岡熊野神社へ詣でる使者が当地で大口袴に着替え、正装したからという説(「横浜の地名」第3版 横浜市市民局他)があるが、これは歴史的にも全く根拠がない俗説である。だいたい人家も稀なこんなところで、袴を履き替えそれが地名になるのか、地名学や歴史学、民俗学を無視した説である。この神社は周辺のたくさんの地名を皆、自分の神社に関係があるとHPなどで公表しており、そのほとんどは地名学の考えとは、あいいれない、誰かが作った民間語源説である。
つまりこの説は、全く科学的に地名を捉えていない。地名研究家(横浜地名研究会会長)であり地名語源辞典などの著者である櫻井澄夫の説によれば、大口とは「大きく口を開けた谷戸」のことであり、日本の他の地域の「大口」地名も地形(谷の形状)、河口、水路の大きな様によるものである。この辺りは谷戸が卓越しており、西側にもいくつもの谷戸がある。大口の位置はそれらの谷戸が西に枝分かれする根元の位置に当たり、「大口」の名に相応しいと櫻井は主張する。駅は大口谷戸の東の外に位置する事になる。明治以降の地形図などには櫻井が主張する(「横浜の町名」初版)様に「大口谷戸」の地名が記載されている。なお、新編 武蔵風土記稿には「大口坂」の地名が記載されていて、この坂は大口の商店街の中心から妙蓮寺方面への坂であると思われる。
その他
東海道貨物線が八王子方で横浜線をオーバークロスしている。大部分がトンネル区間の鶴見駅 - 横浜羽沢駅間ではわずかな地上区間だが、この地上区間もシェルターで覆われているため、外側から走行する列車を見ることはできない。
隣の駅
脚注
- ↑ JR東日本「各駅の乗車人員」
- ↑ 横浜市統計ポータルサイト「JR在来線(乗車人員、一日平均)」
- ↑ 3.0 3.1 “大口駅にミニ駅ビル、10月25日オープン/横浜”. 神奈川新聞(神奈川新聞社). (2013年9月27日)