「プリキュアシリーズ」の版間の差分
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− | '''プリキュアシリーズ'''(ぷりきゅあしりーず)は、日曜日の午前8時半より[[テレビ朝日]] | + | '''プリキュアシリーズ'''(ぷりきゅあしりーず)は、日曜日の午前8時半より[[テレビ朝日]]系列で放送されるアニメである。または同シリーズに登場する戦士の名前。 |
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+ | 毎週日曜朝8時30分からABC製作の[[テレビ朝日]]系列局で放送されている、低年齢[[少女]]向けのアニメシリーズ。いわゆる[[ニチアサキッズタイム]]と呼ばれる児童番組枠の一つを担当している。 | ||
+ | 2004年に『[[ふたりはプリキュア]]』が放映開始し、人気を得てシリーズ化。以降10年以上続く人気シリーズに成長し、テレ朝アニメでは[[ドラえもん]]、[[クレヨンしんちゃん]]次いで第3位、東映アニメーション制作の女児向けアニメでは最長シリーズとなっている。 | ||
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+ | 『美少女戦士セーラームーン』の大ヒットをきっかけにして1990年代に一世を風靡した「変身ヒロイン(バトルヒロイン)もの」の路線を継承したアニメシリーズだが、「女の子だって暴れたい」をコンセプトに企画され、主に体術を使って戦うのが特徴。 | ||
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+ | 「少女達が“プリキュア”という戦士に変身し戦う」「妖精がプリキュアのサポーターになる」の要素が基本。「プリキュア」は「Pretty」と「Cure」をあわせた造語で、「キュア○○」のような戦士名がつく(但し一部これに該当しない番外戦士もいる)。メインキャラクターの人数は作品毎に異なる。 | ||
+ | それぞれの作品に明確な繋がりはないものの、歴代作品のキャラクターたちが総登場するアニメ映画『プリキュアオールスターズ』が制作されている。 | ||
+ | また、漫画版が講談社の「おともだち」「たのしい幼稚園」等の幼児誌や、少女コミック誌「なかよし」などで掲載されているが、他社の雑誌掲載はほとんどない。 | ||
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+ | ちなみに、講談社関連のキャラクターが今まで起用してこなかった[[マクドナルド]]のハッピーセットに登場している。 | ||
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+ | また、ストーリーには単純な勧善懲悪で終わらない社会的なメッセージ性が込められることが多く、[[幼稚園]]入園前〜[[小学校]]低学年向けの番組とは思えないような複雑な内容も多々含まれている。(大きいお友達向けとしてはちょうどいいかもしれないが) | ||
+ | セーラームーンほどの衝撃度ではないが、ショッキングな映像もチラホラ見受けられる。(例:[[ルールー・アムール]]の故障シーンなど) | ||
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+ | ニチアサの看板にしてテレビ朝日の視聴率三冠王の功労番組で、ある意味では[[セーラームーン]]を超えたプリキュアであるが、キー局がある関西地区では夏の高校野球中継の影響をモロに受ける上、近年の日曜朝の特番休止増加(特に全米オープンゴルフと全日本大学駅伝)による話数減少や、2017年秋にABCも製作に参加している情報番組サンデーLIVE!!開始に伴うニチアサ縮小再編等もあり、現状特番休止による話数減少以外はとくに影響はないが、将来何等かの影響を受ける可能性もあり、動向が注目される。 | ||
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+ | ちなみに、毎年[[2月1日]]は「プリキュアの日」として日本記念日協会に認定されている。 | ||
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+ | ==特徴== | ||
+ | プリキュアは俗に言う「戦う変身ヒロイン」であり、変身する目的は「私たちにとって大切なものを奪おうとする怪物を追い払うため」である。その「大切なもの」が何かは作品によって異なっている。 | ||
+ | 変身することで身体能力が飛躍的に向上し、エネルギー波を出したりバリアを発生させるなどの特殊能力を発揮することも可能となる。プリキュアたちはこれらの力を駆使すると同時に仲間達と力を合わせ、「私たちにとって大切なもの」を守るために戦っていくのである。 | ||
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+ | 一つの作品において登場するプリキュアは二名以上・パートナー妖精も二名以上は必ずいる(キューティーハニーみたいに変身者が一人、パートナー妖精がゼロということは絶対にない(※))。そして同じチームを組んで戦う。 | ||
+ | (※)ただし、2012年度のプリキュアの初期案の中には「プリキュアを一人にしよう」というものがあった。詳細は『スマイルプリキュア』の項目を参照。 | ||
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+ | プリキュアの変身者の多くは「日本人で[[中学二年生]]の女の子」であり、これがプリキュアのスタンダードだと認識されている。しかし社会状況に対応して多様性の重視も意識されるようになり、小学生以下や高校生以上のプリキュアや、さらには異世界人・妖精・アンドロイド・宇宙人など特殊な出自のプリキュアもチーム内に最低1人はいるようになっていった。玩具販促に関わらない番外戦士的なプリキュアであれば、人種や性別の制限さえなく実に多様なプリキュアが存在する。 | ||
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+ | 基本的にプリキュアを名乗る戦士は大部分がいわゆる善側の立場だが、一部の作品にはプリキュアの力をコピーして作られた「悪のプリキュア」というべき存在も登場し、善のプリキュアVS悪のプリキュアの戦いが起こることもある。 | ||
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+ | なお、この項目で書かれていることはプリキュアシリーズの各作品のほとんどに共通している事柄だが、プリキュアシリーズの各作品は直接の続編を除いて世界観のつながりはない。 | ||
+ | 「プリキュア」とはどのようなもののことを言うのかは、各作品ごとに考え方が違う。 | ||
+ | ここで述べていること各作品のプリキュアの多くに見られる共通点だが「定義」というわけではない。 | ||
+ | 作中の設定面からこのキャラクターはプリキュアなのかどうかの真贋論争が起こることもあるが、実際のところ、その作品の制作スタッフが「これはプリキュアです」と言えば、どんなにプリキュアらしくなくてもプリキュアなのである。 | ||
+ | (ただし、プリキュアオールスターズの枠組みに入っているか、そうでないかという区別は存在する) | ||
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+ | なお、プリキュアの生みの親の一人として知られる初代作プロデューサーの鷲尾天は、自分が現場から離れてもシリーズが続いていることに対し、プリキュアらしさとは何かと問われた時に決まって「困難に対しても凛々しく自立すること」ということを述べている。王子様のようなキャラに助けてもらおうとせずに問題に対して自分で立ち向かおうとし、仲間との絆を大切にしても依存はしない、というのがプリキュアの本質であるということだが、これはあくまで鷲尾個人の思いであってプリキュアシリーズの公式見解というわけではない。 | ||
+ | ただ、現在までのどのプリキュア作品のどのプリキュアキャラであっても「困難に対しても凛々しく自立すること」は見いだせる要素ではある。 | ||
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+ | ==戦闘スタイル== | ||
+ | プリキュアが他の変身ヒロインと比べて特徴的なのは、体術をメインにした格闘戦で戦うことにある。 | ||
+ | コアな格闘ゲームファン向けな作品(DBシリーズ・[[北斗の拳]]シリーズ・[[聖闘士星矢]]シリーズ・KOFシリーズ・[[ストリートファイター]]シリーズetc)でなら決して珍しいことではないのだが、未就学児童を対象にした少女向けアニメにおいて、このようなバトル向けの演出を基本においた作品は他になく、格闘バトルはシリーズの多くの作品に受け継がれている。 | ||
+ | 視聴者の間では「格闘バトルがプリキュアの定義」のように思われることがあるが、公式の見解では「プリキュア」で大切にしているものは「飛んだり跳ねたりのアクション」であって、「格闘バトル」はそれを表現しやすいから採用している手法のひとつに過ぎないと様々なメディアで発言している。 | ||
+ | |||
+ | ==アイテム== | ||
+ | 基本は徒手空拳で戦うが、ここぞというときはエネルギー波やバリアなどの特殊能力を使用する。格闘ゲームでいうところの必殺技または超必殺技である。(公式では「キメ技」と表記される) | ||
+ | このような技を発動させるときはアイテムを使う。その多くは女の子が好むそうなものをモチーフとした独自な形状をしており、極力現実にある武器そのものをイメージさせることはない配慮がされている。 | ||
+ | プリキュアシリーズはバンダイが主導する少女向け玩具販促アニメなため、内容が限界ギリギリバトルだろうがそこに女の子向けの可愛らしい玩具が絶対に出てくるのである。 | ||
+ | 口紅からビームがでたり、化粧台が爆発を起こしたりする様子はシュールとも言えるのだが、このあたりは居直って個性として楽しもう。 | ||
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+ | ==コスチューム== | ||
+ | 変身後のコスチュームについては、プリキュアシリーズの全作品に共通しているモチーフというものはない。 | ||
+ | ただ、フリルとリボンをふんだんにあしらうのがデザイン上では慣例となっている。 | ||
+ | プリキュアのほとんどはスカートを履いており、例外はキュアミューズの仮の姿(黒ミューズ)、劇場版限定プリキュアであるキュアモフルン、レギュラーではキュアショコラ(スカートとスパッツに見えるが実はチュニックとレザーのショートパンツ)やキュアミルキーぐらいしかいない(キュアエトワールもかぼちゃパンツ風のバルーンスカートなのでこれに近い)。 | ||
+ | スカートのままで戦うと下着が見えるんじゃないのという点については基本的に鉄壁スカートで対応しているが、2010年代になってからはスカートの下にカメラが回っても問題ないようにドロワーズ・スパッツ・パニエなどのオーバーパンツを履いている前提でコスチュームデザインがされるようになった。何にせよパンチラ対策のためにアクションを控えめにすることはしない。 | ||
+ | とても動きにくそうな華美な衣装で、あえて激しい肉弾戦を行うという外連味あふれるアクションが子供たちだけでなく大きなお友達のハートを掴んでいる。 | ||
+ | 変身すると服装だけでなくそのコスチュームに似合った髪型に変化し、髪の長さや色までもが大きく変化するプリキュアもいる。そのため、変身前はボーイッシュな見た目のキャラクターでも女の子らしいロングヘアーになって可愛らしい衣装を違和感なく着せることが可能になっている。 | ||
+ | 2010年代後半以降はルッキズムの問題が社会的に意識されるようになったこともあり、プリキュアのイメージがロングヘアーとかフリフリの衣装とかに固定化されることは好ましくないとの問題提起が内外からされるようになり、近年ではボーイッシュなキャラならボーイッシュなまま、ショートカットのキャラならショートカットのままで魅力を引き出すような方向性にシフトしつつある。 | ||
+ | ほとんどのプリキュアにはキャラクター毎にシンボルカラーが設定されており、コスチュームもそのシンボルカラーが強調されたカラーリングとなる。これは同じニチアサ枠であるスーパー戦隊シリーズと同じ方法論である。 | ||
+ | また、番組の後半に強化フォーム(スーパープリキュア)に変化したり、劇場版限定フォームが登場したり、特定のキメ技を使用するときのみサブフォームへフォームチェンジする要素もある。こちらも同じニチアサ枠である仮面ライダーシリーズの方法論を踏襲した形となるが、まるで「お着替え」のような華やかさがあり、女児を飽きさせないようにしている。 | ||
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+ | ==伝説の戦士== | ||
+ | プリキュアは多くの作品で「伝説の戦士」という称号で呼ばれている。近年では作風的な都合で戦士とは呼ばれない、あるいは特殊な事情で伝説がない作品もある。 | ||
+ | 上述したようにプリキュアシリーズは直接の続編を除いて作品同士に明確な繋がりはないため、プリキュアにまつわる伝説の具体的な詳細や知名度は作品毎に異なっている。また、大半の作品の妖精達は人間の住む世界とは異なる次元、大半の人間には知られざる場所からやって来るため、プリキュアの伝説は妖精たちの間だけで語り継がれてきた秘密の伝説として扱われることが多く、人間でそれを知る者は皆無な場合が殆どである。 | ||
+ | |||
+ | ==シリーズ一覧== | ||
+ | * [[2004年]]:[[ふたりはプリキュア]] | ||
+ | * [[2005年]]:[[ふたりはプリキュア|ふたりはプリキュア Max Heart]] | ||
#*[[ふたりはプリキュア (アンサイクロペディア)]] | #*[[ふたりはプリキュア (アンサイクロペディア)]] | ||
− | + | * [[2006年]]:[[ふたりはプリキュア Splash Star]] | |
#*[[ふたりはプリキュア Splash Star (アンサイクロペディア)]] | #*[[ふたりはプリキュア Splash Star (アンサイクロペディア)]] | ||
− | + | * [[2007年]]:[[Yes! プリキュア5]] | |
#*[[Yes! プリキュア5 (アンサイクロペディア)]] | #*[[Yes! プリキュア5 (アンサイクロペディア)]] | ||
#*[[仮面ライダープリキュア5]] | #*[[仮面ライダープリキュア5]] | ||
− | + | * [[2008年]]:[[Yes! プリキュア5|Yes! プリキュア5Go Go!]] | |
#*[[Yes!プリキュア5GoGo! (アンサイクロペディア)]] | #*[[Yes!プリキュア5GoGo! (アンサイクロペディア)]] | ||
− | + | * [[2009年]]:[[フレッシュプリキュア!]] | |
#*[[フレッシュプリキュア! (アンサイクロペディア)]] | #*[[フレッシュプリキュア! (アンサイクロペディア)]] | ||
+ | * [[2010年]]:[[ハートキャッチプリキュア!]] | ||
+ | * [[2011年]]:[[スイートプリキュア♪]] | ||
+ | * [[2012年]]:[[スマイルプリキュア!]] | ||
+ | * [[2013年]]:[[ドキドキ!プリキュア]] | ||
+ | * [[2014年]]:[[ハピネスチャージプリキュア!]] | ||
+ | * [[2015年]]:[[Go!プリンセスプリキュア]] | ||
+ | * [[2016年]]:[[魔法つかいプリキュア!]] | ||
+ | * [[2017年]]:[[キラキラ☆プリキュアアラモード]] | ||
+ | * [[2018年]]:[[HUGっと!プリキュア]] | ||
+ | * [[2019年]]:[[スター☆トゥインクルプリキュア]] | ||
+ | * [[2020年]]:[[ヒーリングっど♥プリキュア]] | ||
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+ | ==戦士一覧== | ||
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+ | |+キュートキャラクター | ||
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+ | !rowspan|シリーズ名 | ||
+ | !rowspan|メンバー | ||
+ | |- | ||
+ | |ふたりはプリキュア・ふたりはプリキュア Max Heart | ||
+ | |[[美墨なぎさ]]/[[キュアブラック]] [[雪城ほのか]]/[[キュアホワイト]] [[九条ひかり]]/[[シャイニールミナス]]<ref>ふたりはプリキュア Max Heartのみ出演</ref> | ||
+ | |- | ||
+ | |ふたりはプリキュア Splash Star | ||
+ | |[[日向咲]]/[[キュアブルーム]]、[[キュアブライト]] [[美翔舞]]/[[キュアイーグレット]]、[[キュアウィンディ]] | ||
+ | |- | ||
+ | |Yes! プリキュア5・Yes! プリキュア5Go Go! | ||
+ | |[[夢原のぞみ]]/[[キュアドリーム]] [[夏木りん]]/[[キュアルージュ]] [[春日野うらら]]/[[キュアレモネード]] [[秋元こまち]]/[[キュアミント]] [[水無月かれん]/[[キュアアクア]] [[美々野くるみ]]/[[ミルキィローズ]]<ref>Yes! プリキュア5Go Go!のみ出演</ref> | ||
+ | |- | ||
+ | |フレッシュプリキュア! | ||
+ | |[[桃園ラブ]]/[[キュアピーチ]] [[蒼乃美希]]/[[キュアベリー]] [[山吹祈里]]/[[キュアパイン]] [[東せつな]]/[[キュアパッション]] | ||
+ | |- | ||
+ | |ハートキャッチプリキュア! | ||
+ | |[[花咲つぼみ]]/[[キュアブロッサム]] [[来海えりか]]/[[キュアマリン]] [[明堂院いつき]]/[[キュアサンシャイン]] [[月影ゆり]]/[[キュアムーンライト]] | ||
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== 関連事項 == | == 関連事項 == | ||
+ | *[[プリキュアの一覧]] | ||
+ | *[[プリキュアシリーズのゲーム一覧]] | ||
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*[[勝木諒]] | *[[勝木諒]] | ||
+ | *[[プリキュア設定候補]] | ||
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2020年7月3日 (金) 21:09時点における最新版
プリキュアシリーズ(ぷりきゅあしりーず)は、日曜日の午前8時半よりテレビ朝日系列で放送されるアニメである。または同シリーズに登場する戦士の名前。
概要[編集]
毎週日曜朝8時30分からABC製作のテレビ朝日系列局で放送されている、低年齢少女向けのアニメシリーズ。いわゆるニチアサキッズタイムと呼ばれる児童番組枠の一つを担当している。 2004年に『ふたりはプリキュア』が放映開始し、人気を得てシリーズ化。以降10年以上続く人気シリーズに成長し、テレ朝アニメではドラえもん、クレヨンしんちゃん次いで第3位、東映アニメーション制作の女児向けアニメでは最長シリーズとなっている。
『美少女戦士セーラームーン』の大ヒットをきっかけにして1990年代に一世を風靡した「変身ヒロイン(バトルヒロイン)もの」の路線を継承したアニメシリーズだが、「女の子だって暴れたい」をコンセプトに企画され、主に体術を使って戦うのが特徴。
「少女達が“プリキュア”という戦士に変身し戦う」「妖精がプリキュアのサポーターになる」の要素が基本。「プリキュア」は「Pretty」と「Cure」をあわせた造語で、「キュア○○」のような戦士名がつく(但し一部これに該当しない番外戦士もいる)。メインキャラクターの人数は作品毎に異なる。 それぞれの作品に明確な繋がりはないものの、歴代作品のキャラクターたちが総登場するアニメ映画『プリキュアオールスターズ』が制作されている。 また、漫画版が講談社の「おともだち」「たのしい幼稚園」等の幼児誌や、少女コミック誌「なかよし」などで掲載されているが、他社の雑誌掲載はほとんどない。
ちなみに、講談社関連のキャラクターが今まで起用してこなかったマクドナルドのハッピーセットに登場している。
また、ストーリーには単純な勧善懲悪で終わらない社会的なメッセージ性が込められることが多く、幼稚園入園前〜小学校低学年向けの番組とは思えないような複雑な内容も多々含まれている。(大きいお友達向けとしてはちょうどいいかもしれないが) セーラームーンほどの衝撃度ではないが、ショッキングな映像もチラホラ見受けられる。(例:ルールー・アムールの故障シーンなど)
ニチアサの看板にしてテレビ朝日の視聴率三冠王の功労番組で、ある意味ではセーラームーンを超えたプリキュアであるが、キー局がある関西地区では夏の高校野球中継の影響をモロに受ける上、近年の日曜朝の特番休止増加(特に全米オープンゴルフと全日本大学駅伝)による話数減少や、2017年秋にABCも製作に参加している情報番組サンデーLIVE!!開始に伴うニチアサ縮小再編等もあり、現状特番休止による話数減少以外はとくに影響はないが、将来何等かの影響を受ける可能性もあり、動向が注目される。
ちなみに、毎年2月1日は「プリキュアの日」として日本記念日協会に認定されている。
特徴[編集]
プリキュアは俗に言う「戦う変身ヒロイン」であり、変身する目的は「私たちにとって大切なものを奪おうとする怪物を追い払うため」である。その「大切なもの」が何かは作品によって異なっている。 変身することで身体能力が飛躍的に向上し、エネルギー波を出したりバリアを発生させるなどの特殊能力を発揮することも可能となる。プリキュアたちはこれらの力を駆使すると同時に仲間達と力を合わせ、「私たちにとって大切なもの」を守るために戦っていくのである。
一つの作品において登場するプリキュアは二名以上・パートナー妖精も二名以上は必ずいる(キューティーハニーみたいに変身者が一人、パートナー妖精がゼロということは絶対にない(※))。そして同じチームを組んで戦う。 (※)ただし、2012年度のプリキュアの初期案の中には「プリキュアを一人にしよう」というものがあった。詳細は『スマイルプリキュア』の項目を参照。
プリキュアの変身者の多くは「日本人で中学二年生の女の子」であり、これがプリキュアのスタンダードだと認識されている。しかし社会状況に対応して多様性の重視も意識されるようになり、小学生以下や高校生以上のプリキュアや、さらには異世界人・妖精・アンドロイド・宇宙人など特殊な出自のプリキュアもチーム内に最低1人はいるようになっていった。玩具販促に関わらない番外戦士的なプリキュアであれば、人種や性別の制限さえなく実に多様なプリキュアが存在する。
基本的にプリキュアを名乗る戦士は大部分がいわゆる善側の立場だが、一部の作品にはプリキュアの力をコピーして作られた「悪のプリキュア」というべき存在も登場し、善のプリキュアVS悪のプリキュアの戦いが起こることもある。
なお、この項目で書かれていることはプリキュアシリーズの各作品のほとんどに共通している事柄だが、プリキュアシリーズの各作品は直接の続編を除いて世界観のつながりはない。 「プリキュア」とはどのようなもののことを言うのかは、各作品ごとに考え方が違う。 ここで述べていること各作品のプリキュアの多くに見られる共通点だが「定義」というわけではない。 作中の設定面からこのキャラクターはプリキュアなのかどうかの真贋論争が起こることもあるが、実際のところ、その作品の制作スタッフが「これはプリキュアです」と言えば、どんなにプリキュアらしくなくてもプリキュアなのである。 (ただし、プリキュアオールスターズの枠組みに入っているか、そうでないかという区別は存在する)
なお、プリキュアの生みの親の一人として知られる初代作プロデューサーの鷲尾天は、自分が現場から離れてもシリーズが続いていることに対し、プリキュアらしさとは何かと問われた時に決まって「困難に対しても凛々しく自立すること」ということを述べている。王子様のようなキャラに助けてもらおうとせずに問題に対して自分で立ち向かおうとし、仲間との絆を大切にしても依存はしない、というのがプリキュアの本質であるということだが、これはあくまで鷲尾個人の思いであってプリキュアシリーズの公式見解というわけではない。 ただ、現在までのどのプリキュア作品のどのプリキュアキャラであっても「困難に対しても凛々しく自立すること」は見いだせる要素ではある。
戦闘スタイル[編集]
プリキュアが他の変身ヒロインと比べて特徴的なのは、体術をメインにした格闘戦で戦うことにある。 コアな格闘ゲームファン向けな作品(DBシリーズ・北斗の拳シリーズ・聖闘士星矢シリーズ・KOFシリーズ・ストリートファイターシリーズetc)でなら決して珍しいことではないのだが、未就学児童を対象にした少女向けアニメにおいて、このようなバトル向けの演出を基本においた作品は他になく、格闘バトルはシリーズの多くの作品に受け継がれている。 視聴者の間では「格闘バトルがプリキュアの定義」のように思われることがあるが、公式の見解では「プリキュア」で大切にしているものは「飛んだり跳ねたりのアクション」であって、「格闘バトル」はそれを表現しやすいから採用している手法のひとつに過ぎないと様々なメディアで発言している。
アイテム[編集]
基本は徒手空拳で戦うが、ここぞというときはエネルギー波やバリアなどの特殊能力を使用する。格闘ゲームでいうところの必殺技または超必殺技である。(公式では「キメ技」と表記される) このような技を発動させるときはアイテムを使う。その多くは女の子が好むそうなものをモチーフとした独自な形状をしており、極力現実にある武器そのものをイメージさせることはない配慮がされている。 プリキュアシリーズはバンダイが主導する少女向け玩具販促アニメなため、内容が限界ギリギリバトルだろうがそこに女の子向けの可愛らしい玩具が絶対に出てくるのである。 口紅からビームがでたり、化粧台が爆発を起こしたりする様子はシュールとも言えるのだが、このあたりは居直って個性として楽しもう。
コスチューム[編集]
変身後のコスチュームについては、プリキュアシリーズの全作品に共通しているモチーフというものはない。 ただ、フリルとリボンをふんだんにあしらうのがデザイン上では慣例となっている。 プリキュアのほとんどはスカートを履いており、例外はキュアミューズの仮の姿(黒ミューズ)、劇場版限定プリキュアであるキュアモフルン、レギュラーではキュアショコラ(スカートとスパッツに見えるが実はチュニックとレザーのショートパンツ)やキュアミルキーぐらいしかいない(キュアエトワールもかぼちゃパンツ風のバルーンスカートなのでこれに近い)。 スカートのままで戦うと下着が見えるんじゃないのという点については基本的に鉄壁スカートで対応しているが、2010年代になってからはスカートの下にカメラが回っても問題ないようにドロワーズ・スパッツ・パニエなどのオーバーパンツを履いている前提でコスチュームデザインがされるようになった。何にせよパンチラ対策のためにアクションを控えめにすることはしない。 とても動きにくそうな華美な衣装で、あえて激しい肉弾戦を行うという外連味あふれるアクションが子供たちだけでなく大きなお友達のハートを掴んでいる。 変身すると服装だけでなくそのコスチュームに似合った髪型に変化し、髪の長さや色までもが大きく変化するプリキュアもいる。そのため、変身前はボーイッシュな見た目のキャラクターでも女の子らしいロングヘアーになって可愛らしい衣装を違和感なく着せることが可能になっている。 2010年代後半以降はルッキズムの問題が社会的に意識されるようになったこともあり、プリキュアのイメージがロングヘアーとかフリフリの衣装とかに固定化されることは好ましくないとの問題提起が内外からされるようになり、近年ではボーイッシュなキャラならボーイッシュなまま、ショートカットのキャラならショートカットのままで魅力を引き出すような方向性にシフトしつつある。 ほとんどのプリキュアにはキャラクター毎にシンボルカラーが設定されており、コスチュームもそのシンボルカラーが強調されたカラーリングとなる。これは同じニチアサ枠であるスーパー戦隊シリーズと同じ方法論である。 また、番組の後半に強化フォーム(スーパープリキュア)に変化したり、劇場版限定フォームが登場したり、特定のキメ技を使用するときのみサブフォームへフォームチェンジする要素もある。こちらも同じニチアサ枠である仮面ライダーシリーズの方法論を踏襲した形となるが、まるで「お着替え」のような華やかさがあり、女児を飽きさせないようにしている。
伝説の戦士[編集]
プリキュアは多くの作品で「伝説の戦士」という称号で呼ばれている。近年では作風的な都合で戦士とは呼ばれない、あるいは特殊な事情で伝説がない作品もある。 上述したようにプリキュアシリーズは直接の続編を除いて作品同士に明確な繋がりはないため、プリキュアにまつわる伝説の具体的な詳細や知名度は作品毎に異なっている。また、大半の作品の妖精達は人間の住む世界とは異なる次元、大半の人間には知られざる場所からやって来るため、プリキュアの伝説は妖精たちの間だけで語り継がれてきた秘密の伝説として扱われることが多く、人間でそれを知る者は皆無な場合が殆どである。
シリーズ一覧[編集]
- 2010年:ハートキャッチプリキュア!
- 2011年:スイートプリキュア♪
- 2012年:スマイルプリキュア!
- 2013年:ドキドキ!プリキュア
- 2014年:ハピネスチャージプリキュア!
- 2015年:Go!プリンセスプリキュア
- 2016年:魔法つかいプリキュア!
- 2017年:キラキラ☆プリキュアアラモード
- 2018年:HUGっと!プリキュア
- 2019年:スター☆トゥインクルプリキュア
- 2020年:ヒーリングっど♥プリキュア
戦士一覧[編集]
注意点[編集]
「セーラームーンみたいなもの」という説明は、コアなファンを切れさせるので、絶対にしないように!!