「ブリーダーズカップ・ワールド・チャンピオンシップ」の版間の差分

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'''ブリーダーズカップ・ワールド・サラブレッド・チャンピオンシップ'''('''Breeders' Cup World Thoroughbred Championships''') とは[[1984年]]に創設された[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[競馬]]の祭典である。
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{{出典の明記|date=2015年6月}}
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'''ブリーダーズカップ'''(''{{Lang|en|Breeders' Cup}}'')は、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]の[[競馬]]の祭典である。世界でも1・2を争う高額の賞金が提供される大イベントで、様々なカテゴリーのチャンピオン戦を1度にまとめて開催する。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
[[1970年代]]後半から始まっていた競馬人気の下降を食い止め、アメリカ競馬サークル内に活気をもたらすために創設された。[[ケンタッキー州]][[ゲインズウェイ・ファーム]]のオーナー[[ジョン・ゲインズ]]が一日で多くの[[競馬の競走格付け|GI]]競走を行なう競馬の祭典の開催を発案。名称は創設当時は優勝賞金が[[ブリーダー]]の資本から拠出していたことに由来する。
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[[1970年代]]後半から始まっていた競馬人気の下降を食い止め、アメリカ競馬サークル内に活気をもたらすために創設された。提案者は[[ケンタッキー州]][[ゲインズウェイ・ファーム]]のジョン・ゲインズ。1日に多くの[[競馬の競走格付け|G1レース]]を行なう競馬の祭典という趣旨の開催である。名称は、創設当時は優勝賞金が[[ブリーダー]](生産者)の資本から拠出されていたことに由来する。
  
特筆すべきは全ての競走に世界各国のGI競走と比べても高額の賞金が懸けられることであり、その資金をそれぞれの[[種牡馬]]のオーナーに1回の種付け料分の代金を負担させ、資金を出した種牡馬の[[産駒]]のみに出走権を与えることで資金の多くを賄っている。一方で登録されている種牡馬以外の種牡馬の産駒の出走には多額の追加登録料が課せられるため、特にアメリカ国外からの移籍馬などは有力と目されても出走回避する例も少なくない。
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特筆すべきは、全てのレースに世界各国のG1レースと比べても比較的高額の賞金が懸けられることである。その多くはアメリカ国内で繋養されている[[種牡馬]]の所有者にその種付け料1回分の資金を負担させ、資金を出した種牡馬の[[産駒]]のみに出走権を与えることで成立している。一方で登録外種牡馬の産駒の出走には多額の追加登録料が課せられるため、特にアメリカ国外からの移籍馬などは有力と目されても出走回避する例も少なくない。
  
現在では[[ロンシャンウィークエンド]][[ドバイミーティング]]などに並んで世界の最強馬が集う競走となっており、下半期の世界最高峰のレースとしてここを目標とする競走馬も多い。
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しかし[[2011年]]からは出走に必要な「プログラム」が大幅に変更・緩和され、出走が促される事になった<ref>[http://www.jairs.jp/contents/w_news/2010/19/2.html ブリーダーズカップ、登録プログラムを大幅変更(アメリカ)] - [[ジャパン・スタッドブック・インターナショナル]] 海外競馬ニュース [[2011年]][[1月26日]]閲覧</ref>。具体的には以下の通り。
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* 登録に必要な年間登録費の緩和。[[北半球]]の種牡馬所有者は種付け料の50%、[[南半球]]の種牡馬所有者は種付け料の25%に。また[[ヨーロッパ]]と南半球では産駒登録が不要になる。
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* [[トライアル競走|トライアルレース]]である「[[ブリーダーズカップ・チャレンジ]]」の再整備。トライアルレースの勝ち馬は自動的にブリーダーズカップに優先出走権を得られるのは変わりないが、新たに出走に関わる費用(登録費の免除、輸送費用の一部負担)で優遇を受けられる。また北アメリカでの産駒にはボーナスとして1万ドルが支給される。
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* 2011年限定で「北アメリカからの出走資格馬」を増やすため、登録外種牡馬の産駒でも特別登録料を支払えば出走できる制度を整備。
  
それまでの国際競走で世界の強豪が出走した[[ワシントンD.C.インターナショナル]]がブリーダーズカップ創設に伴い[[1995年]]に廃止された。
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かつてアメリカでは地域ごと(主に中部、東海岸、西海岸)の有力馬が、それぞれ拠点にしている地域のG1レースに出走していた。しかしブリーダーズカップの創設により、アメリカ全土から有力馬を集めるレースを行うことに成功した。それまでの国際レースで世界の強豪が出走した[[ワシントンDCインターナショナル]]はこの影響を受けて年々有力馬が集まらなくなり、[[1995年]]をもって廃止された。[[2002年]]からは[[全米サラブレッド競馬協会]](NTRA)代表ティム・スミスの提案により「世界最高クラスの競馬開催」という地位についての訴求力を強化するため、名称が「ブリーダーズカップ・ワールド・チャンピオンシップ(Breeders' Cup World Championships)」に変更された。
  
[[2002年]]からは[[全米サラブレッド競馬協会]](NTRA)の代表ティム・スミスが多くのスポーツファンに世界でも最高の水準を誇り、最も重要なサラブレッド競走であることをよく理解してもらえるよう名称を「ブリーダーズ・カップ・ワールド・サラブレッドチャンピオンシップ(Breeders' Cup World Thoroughbred Championships)」に変更。それに伴う個々の競走名に変更はない。
+
現在では[[凱旋門賞ウィークエンド]][[ロイヤルアスコット開催]]、[[ドバイワールドカップミーティング]]、[[香港国際競走]]などと並んで世界の有力馬が集う開催となっており下半期の目標としてブリーダーズカップ各レースを据える競走馬は各国に存在する。また、ドバイミーティングの創設以降遠ざかっていた「世界最高賞金開催」という地位も[[2007年]]より復権している。
  
[[2005年]]からは従来のプログラムを変更して競走の施行順の変更を行った。
+
== 競走番組の変遷 ==
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創設当初は古馬中距離路線の有力馬で競われる「[[ブリーダーズカップ・クラシック|クラシック]]」を筆頭に3歳以上牝馬で競われる「[[ブリーダーズカップ・ディスタフ|ディスタフ]]」、それぞれ2歳牡・牝馬限定レースの「[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル|ジュヴェナイル]]」と「[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ|ジュヴェナイルフィリーズ]]」、短距離レースの「[[ブリーダーズカップ・スプリント|スプリント]]」、芝12ハロンで行われる「[[ブリーダーズカップ・ターフ|ターフ]]」、同8ハロンで行われる「[[ブリーダーズカップ・マイル|マイル]]」の7レース(=オリジナル7)で行われていた。[[1986年]]に障害レースの[[グランドナショナルハードル (アメリカ)|スティープルチェイス]]が、[[1999年]]に牝馬の芝路線有力馬で争う「[[ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ|フィリー&メアターフ]]」が新設され、この編成時点まで平地レースは1日の開催で行われていた。
  
[[2007年]]より従来の8競走に加えて[[ダート]]の[[マイル]]戦「[[ブリーダーズカップ・ダートマイル|ダートマイル]]」、牝馬限定のダート短距離戦「[[ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント|フィリー&メアスプリント]]」、2歳限定の芝「[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ|ジュベナイルターフ]]」が追加されることが発表された。なおこれらの競走の追加によりブリーダーズカップは2日間の開催になりこれらの3競走が1日目、従来から行われている8競走が2日目に行われる。
+
2007年1月にブリーダーズカップの拡大構想が発表され、[[2010年]]までにレース数が16まで増加される事が決定。まず2007年にダートのマイル戦「[[ブリーダーズカップ・ダートマイル|ダートマイル]]」、牝馬限定の短距離戦「[[ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント|フィリー&メアスプリント]]」、芝の2歳限定戦「[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ|ジュヴェナイルターフ]]」が追加され従来1日の開催で行われていたブリーダーズカップは2日間開催となり、新設3レースが1日目、従来施行されていたレースが2日目の開催となった。
  
== 施行競走 ==
+
さらに[[2008年]]からは[[芝]]の短距離戦「[[ブリーダーズカップ・ターフスプリント|ターフスプリント]]」、芝の2歳牝馬限定戦「[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズターフ|ジュヴェナイルフィリーズターフ]]」、ダートの12ハロン戦「[[サラブレッドアフターケアアライアンスステークス|マラソン]]」([[2009年]]より14ハロン)の3レースが新たに加わり、その一方でスティープルチェイスが除外され、全14レース、初日5レース・2日目9レースの構成となる。また同年は初日は全て牝馬限定戦の「レディースデー」となり、これを受けて「ディスタフ」の名称が「ブリーダーズカップ・レディーズクラシック」に変更された(2013年に元のディスタフに戻された)。
;1日目
+
 
{| border="1" cellspacing="0" cellpadding="3" style="background:#f9f9f9"
+
[[2011年]]からは2歳限定の短距離戦「[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルスプリント|ジュヴェナイルスプリント]]」が追加され全15レースとなったが、わずか2年で廃止され[[2013年]]は全14レースとなった。
|-style="background:#f2f2f2"
+
 
!施行!!競走名!!競走格!!出走条件!!施行コース!!総賞金額
+
[[2014年]]には「[[サラブレッドアフターケアアライアンスステークス|マラソン]]」が除外<ref>[http://www.equibase.com/profiles/Results.cfm?type=Stakes&stkid=22283 EQUIBASE Marathon Stakes]</ref>されたため、全13レースとなる。
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[[2018年]]からは2歳限定の芝短距離戦「[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフスプリント|ジュヴェナイルターフスプリント]]」が追加され全14レースとなる<ref>[http://uma-jin.net/pc/news/umajin_news_detail.do?und_id=19457 米ブリーダーズカップに2歳芝の短距離戦が新設] UMAJIN、2018年2月6日閲覧</ref>。この年から初日は2歳戦の5レースを施行する「フューチャーズスターズフライデー」、2日目は「チャンピオンシップサタデー」として銘打たれることになった<ref>[http://uma-jin.net/pc/news/umajin_news_detail.do?und_id=19846 米ブリーダーズCが今秋より番組編成を入れ替え 初日は2歳の5競走を実施] UMAJIN、2018年5月12日閲覧</ref>。
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長らく騎手に対する表彰が存在しなかったが、通算8833勝を挙げた騎手の[[ウィリー・シューメーカー]]が[[2003年]]に死去したことに伴い、その功績を記念して同年より「'''シューメーカー賞'''」が創設。ブリーダーズカップ開催日を通じて最も顕著な働きを見せた騎手が記者投票で選出されるようになった。2008年からは着順ポイント制で競われる形となり、受賞者には賞金1万ドルが贈られる。
 +
 
 +
== 施行レース ==
 +
=== 1日目 ===
 +
{| class="wikitable"
 +
!施行!!レース名!!!!出走条件!!施行コース!!1着賞金
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第8競走||[[ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント]]||なし||3歳以上牝馬||ダート7[[ハロン (単位)|f]]||100万[[アメリカ合衆国ドル|ドル]]
+
|第1レース||3歳以上一般戦||一般||3歳以上||ダート8f||11万[[アメリカ合衆国ドル|ドル]]
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第9競走||[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ]]||なし||2歳||芝8f||100万ドル
+
|第2レース||サラブレッドアフターケアアライアンスステークス||一般||2歳||芝8f||12万6000ドル
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第10競走||[[ブリーダーズカップ・ダートマイル]]||なし||3歳以上||ダート8f||100万ドル
+
|第3レース||ゴールデンステートジュヴェナイルフィリーズステークス||一般||2歳牝馬||ダート7f||11万250ドル
|}
+
;2日目
+
{| border="1" cellspacing="0" cellpadding="3" style="background:#f9f9f9"
+
|-style="background:#f2f2f2"
+
!施行!!競走名!!競走格!!出走条件!!施行コース!!総賞金額
+
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第4競走||[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ]]||国際GI||2歳牝馬||ダート8.5f||200万ドル
+
|第4レース|||ケン・マディステークス||一般||3歳以上||芝5f||12万6000ドル
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第5競走||[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル]]||国際GI||2歳牡馬騸馬||ダート8.5f||200万ドル
+
|第5レース||ゴールデンステートジュヴェナイルステークス||一般||2歳||ダート7f||11万250ドル
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第6競走||[[ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ]]||国際GI||3歳以上牝馬||芝10f||200万ドル
+
|第6レース||[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフスプリント]]||style="color:#ff0000"|G1||2歳||芝5f||63万ドル
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第7競走||[[ブリーダーズカップ・スプリント]]||国際GI||3歳以上||ダート6f||200万ドル
+
|第7レース||[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ]]||style="color:#ff0000"|G1||2歳牝馬||ダート8.5f||126万ドル
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第8競走||[[ブリーダーズカップ・マイル]]||国際GI||3歳以上||芝8f||200万ドル
+
|第8レース||[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズターフ]]||style="color:#ff0000"|G1||2歳牝馬||芝8f||63万ドル
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第9競走||[[ブリーダーズカップ・ディスタフ]]||国際GI||3歳以上牝馬||ダート9f||200万ドル
+
|第9レース||[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル]]||style="color:#ff0000"|G1||2歳牡馬騸馬||ダート8.5f||126万ドル
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第10競走||[[ブリーダーズカップ・ターフ]]||国際GI||3歳以上||芝12f||300万ドル
+
|第10レース||[[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ]]||style="color:#ff0000"|G1||2歳牡馬騸馬||芝8f||63万ドル
|-
+
|style="text-align:center"|第11競走||[[ブリーダーズカップ・クラシック]]||国際GI||3歳以上||ダート10f||500万ドル
+
 
|}
 
|}
ターフとクラシックは[[ワールドレーシング・チャンピオンシップ]]の対象競走に指定。施行コースは現在は上記の通りであるが、施行コースが設定できない場合、至近距離で施行される場合があり、流動的に変更される(ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフは芝11fで行われるケースも多い)。
 
  
また、これら8競走とは別に障害競走のブリーダーズカップ・グランドナショナルスティープルチェイスが行われる。
+
=== 2日目 ===
{| border="1" cellspacing="0" cellpadding="3" style="background:#f9f9f9"
+
{| class="wikitable"
|-style="background:#f2f2f2"
+
!施行!!レース名!!!!出走条件!!施行コース!!1着賞金
!施行!!競走名!!競走格!!出走条件!!施行コース!!総賞金額
+
 
|-
 
|-
|style="text-align:center"|第5競走||ブリーダーズカップ・グランドナショナルスティープルチェイス||アメリカGI||4歳以上||ハードル21f||188万250ドル
+
|第1レース||3歳以上一般戦||一般||3歳上||芝8.5f||11万ドル
 +
|-
 +
|第2レース||3歳以上一般戦||一般||3歳上||ダート6f||11万ドル
 +
|-
 +
|第3レース||ゴルディコヴァステークス||一般||3歳以上||芝8f||18万9000ドル
 +
|-
 +
|第4レース||[[ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント]]||style="color:#ff0000"|G1||3歳以上牝馬||ダート7f||63万ドル
 +
|-
 +
|第5レース||[[ブリーダーズカップ・ターフスプリント]]||style="color:#ff0000"|G1||3歳以上||芝5f||63万ドル
 +
|-
 +
|第6レース||[[ブリーダーズカップ・スプリント]]||style="color:#ff0000"|G1||3歳以上||ダート6f||126万ドル
 +
|-
 +
|第7レース||[[ブリーダーズカップ・ディスタフ]]||style="color:#ff0000"|G1||3歳以上牝馬||ダート9f||126万ドル
 +
|-
 +
|第8レース||[[ブリーダーズカップ・ターフ]]||style="color:#ff0000"|G1||3歳以上||芝12f||315万ドル
 +
|-
 +
|第9レース||[[ブリーダーズカップ・クラシック]]||style="color:#ff0000"|G1||3歳以上||ダート10f||441万ドル
 +
|-
 +
|第10レース||[[ブリーダーズカップ・マイル]]||style="color:#ff0000"|G1||3歳以上||芝8f||126万ドル
 +
|-
 +
|第11レース||[[ブリーダーズカップ・ダートマイル]]||style="color:#ff0000"|G1||3歳以上||ダート8f||63万ドル
 +
|-
 +
|第12レース||[[ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ]]||style="color:#ff0000"|G1||3歳以上牝馬||芝11f||126万ドル
 
|}
 
|}
なお、ブリーダーズカップ・グランドナショナルスティープルチェイスは他の8競走とは別に施行される。
+
ターフとクラシックは[[ワールドレーシング・チャンピオンシップ]]の対象レースに指定。施行コースは現在は上記の通りであるが施行コースが設定できない場合、至近距離で施行される場合があり流動的に変更される(ターフスプリントは芝5.5f、フィリー&メアターフは芝10fで行われるケースも多い)。
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2023年はブリーダーズカップ史上初めてBCクラシックがシリーズの最終レースから外れた<ref group="注">[[グリーンチャンネル]]中継内で現地解説を担当した[[合田直弘]]によると、テレビ放映権を持つ[[NBC]]の意向として、東海岸との時差が3時間あることやカレッジスポーツの放送の関係で変更されたとコメントしている。</ref>。
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2024・2025年もレース順が一部変更され、またクラシックとターフは総賞金がそれぞれ100万ドルずつ増加された<ref>{{Cite web |url=https://www.breederscup.com/races/BCWC/2024?tab=championship-races |title=Breeders' Cup World Championships |access-date=2024-10-17 |publisher=ブリーダーズカップ公式サイト}}</ref>。
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== 過去に施行されていたレース ==
 +
* [[グランドナショナルハードル (アメリカ)|ブリーダーズカップ・スティープルチェイス]](G1・4歳以上・芝21f、1986年新設、2008年にグランドナショナルハードルにレース名を改称し本シリーズから除外)
 +
* [[ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルスプリント]](格付けなし・2歳牡馬牝馬限定・ダート6f、2011年新設、2013年廃止)
 +
* [[サラブレッドアフターケアアライアンスステークス|ブリーダーズカップ・マラソン]](G2・3歳以上・ダート14f、2008年新設、2014年よりマラソンステークスにレース名を改称し本シリーズから除外)
  
 
== 歴史 ==
 
== 歴史 ==
*[[1984年]] 創設。
+
* [[1984年]] 「ブリーダース・カップ」創設。
*[[1988年]]  
+
* [[1986年]] スティープルチェイスを新設。
**ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルでダレル・ウェイン・ルーカスが[[調教師]]として3連覇。
+
* [[1996年]] [[カナダ]]・[[ウッドバイン競馬場]]で開催され、史上初のアメリカ国外開催となる。
**ブリーダーズカップ・マイルで[[ミエスク]](Miesque)が連覇。
+
* [[1999年]] フィリー&メアターフを新設。
*[[1990年]] ブリーダーズカップ・ディスタフでバヤコア(Bayakoa)が連覇。
+
* [[2002年]] 開催名が「ブリーダーズカップ・ワールド・サラブレッド・チャンピオンシップ」に改称される。
*[[1993年]] ブリーダーズカップ・マイルでルアー(Lure)が連覇。
+
* [[2003年]] シューメーカー賞創設。
*[[1998年]] ブリーダーズカップ・マイルでダホス(Da Hoss)で同競走2勝目を挙げる。
+
* [[2007年]] ダートマイル、フィリー&メアスプリント、ジュヴェナイルターフを新設。
*[[1995年]] ブリーダーズカップ・クラシックでジェリー・ベイリーが騎手として3連覇。
+
* [[2008年]]  
*[[1996年]] 初のアメリカ国外である[[カナダ]]で開催。
+
** ターフスプリント、ジュヴェナイルフィリーズターフ、マラソンを新設。
*[[1998年]] ブリーダーズカップ・スプリントでコーリー・ナカタニが騎手として3連覇。
+
** スティープルチェイスがグランドナショナルハードルにレース名を改称し本シリーズから除外。
*[[1999年]] ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフを新設。
+
** [[オールウェザー (競馬)|人工馬場]]敷設の[[サンタアニタパーク競馬場]]で開催。ダート設定の各レースがプロライド素材の馬場で施行される。
*[[2001年]] ブリーダーズカップ・クラシックでティズナウ(Tiznow)が連覇。
+
* [[2009年]]
*[[2003年]]
+
** ダートマイル、フィリー&メアスプリントがG1に、ジュヴェナイルターフがG2に格付けされる。
**ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズでジェリー・クローンが女性騎手として初制覇。
+
** サンタアニタパーク競馬場で史上初の2年連続開催。
**ブリーダーズカップ・ターフで[[ハイシャパラル]](High Chaparral)とジョハー(Johar)が史上初の同着優勝。
+
* [[2010年]] ターフスプリント、ジュヴェナイルフィリーズターフがG2に、マラソンがG3に格付けされる。
**ブリーダーズカップ・ターフでハイシャパラルが連覇。
+
* [[2011年]]  
*[[2006年]] ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフで[[ウィジャボード (競走馬)|ウィジャボード]]が同競走2勝目。
+
** ジュヴェナイルターフがG1に、マラソンがG2にそれぞれ格上げされる。
*[[2007年]] ブリーダーズカップ・ダートマイル、ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント、ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフを新設。
+
** ジュヴェナイルスプリントを新設。
 +
* [[2012年]] ターフスプリント、ジュヴェナイルフィリーズターフがG1に格上げされる。
 +
* [[2013年]] ジュヴェナイルスプリントがわずか2年で廃止される。
 +
* [[2014年]]  
 +
** サンタアニタパーク競馬場で史上初の3年連続開催となる。
 +
** マラソンがマラソンステークスにレース名を改称し本シリーズから除外。
 +
* [[2015年]]  
 +
** [[キーンランド競馬場]]で初の開催となる。
 +
** [[アメリカンファラオ]]が史上初のグランドスラム(アメリカクラシック3冠及びブリーダーズカップ・クラシック優勝)を達成。
 +
* [[2018年]] ジュヴェナイルターフスプリントを新設。
 +
* [[2019年]] ジュヴェナイルターフスプリントがG2に格上げされる。
 +
* [[2021年]] 日本調教馬([[ラヴズオンリーユー]]、[[マルシュロレーヌ]])が初の優勝。
 +
* [[2022年]] ジュヴェナイルターフスプリントがG1に格上げされる<ref>{{Cite web|url=https://www.bloodhorse.com/horse-racing/articles/256407/blue-grass-stakes-to-return-to-grade-1-status|title=Blue Grass Stakes to Return to Grade 1 Status|accessdate=2022-01-29|date=2022-01-28|publisher=bloodhorse.com}}</ref>。
 +
* [[2025年]] [[フォーエバーヤング (競走馬)|フォーエバーヤング]]が日本調教馬初のクラシック制覇。
  
 
== 各年の開催地 ==
 
== 各年の開催地 ==
*1984年 [[ハリウッドパーク競馬場|ハリウッドパーク]]
+
{| class="wikitable"
*1985年 [[アケダクト競馬場|アケダクト]]
+
!年度!!開催地!!シューメーカー賞
*1986年 [[サンタアニタパーク競馬場|サンタアニタパーク]]
+
|-
*1987年 ハリウッドパーク
+
|[[1984年]]||[[ハリウッドパーク競馬場|ハリウッドパーク]]||rowspan="19"|&nbsp;
*1988年 [[チャーチルダウンズ競馬場|チャーチルダウンズ]]
+
|-
*1989年 [[ガルフストリームパーク競馬場|ガルフストリームパーク]]
+
|[[1985年]]||[[アケダクト競馬場|アケダクト]]
*1990年 [[ベルモントパーク競馬場|ベルモントパーク]]
+
|-
*1991年 チャーチルダウンズ
+
|[[1986年]]||[[サンタアニタパーク競馬場|サンタアニタパーク]]
*1992年 ガルフストリームパーク
+
|-
*1993年 サンタアニタパーク
+
|[[1987年]]||ハリウッドパーク
*1994年 チャーチルダウンズ
+
|-
*1995年 ベルモントパーク
+
|[[1988年]]||[[チャーチルダウンズ競馬場|チャーチルダウンズ]]
*1996年 [[ウッドバイン競馬場|ウッドバイン]](カナダ)
+
|-
*1997年 ハリウッドパーク
+
|[[1989年]]||[[ガルフストリームパーク競馬場|ガルフストリームパーク]]
*1998年 チャーチルダウンズ
+
|-
*1999年 ガルフストリームパーク
+
|[[1990年]]||[[ベルモントパーク競馬場|ベルモントパーク]]
*2000年 チャーチルダウンズ
+
|-
*2001年 ベルモントパーク
+
|[[1991年]]||チャーチルダウンズ
*2002年 [[アーリントンパーク競馬場|アーリントンパーク]]
+
|-
*2003年 サンタアニタパーク
+
|[[1992年]]||ガルフストリームパーク
*2004年 [[ローンスターパーク競馬場|ローンスターパーク]]
+
|-
*2005年 ベルモントパーク
+
|[[1993年]]||サンタアニタパーク
*2006年 チャーチルダウンズ
+
|-
*2007年 [[モンマスパーク競馬場|モンマスパーク]]
+
|[[1994年]]||チャーチルダウンズ
*2008年 サンタアニタパーク
+
|-
 +
|[[1995年]]||ベルモントパーク
 +
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|[[1996年]]||[[ウッドバイン競馬場|ウッドバイン]](カナダ)
 +
|-
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|[[1997年]]||ハリウッドパーク
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|-
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|[[1998年]]||チャーチルダウンズ
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|[[1999年]]||ガルフストリームパーク
 +
|-
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|[[2000年]]||チャーチルダウンズ
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|-
 +
|[[2001年]]||ベルモントパーク
 +
|-
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|[[2002年]]||[[アーリントンパーク競馬場|アーリントンパーク]]
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== 日本調教馬の遠征 ==
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== ブリーダーズカップを参考にした競馬行事 ==
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* [[エストレジャス大賞]] - アメリカに倣ってアルゼンチンで開催されるブリーダーズカップ。
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* [[ジャパンブリーディングファームズカップ]](JBC)…ブリーダーズカップのシステムを参考として、[[2001年]]より複数のJpnグレードを開催<ref group="注">創設当初は[[JBCクラシック]]、[[JBCスプリント]](いずれも創設当初からJpnI)、[[2011年]]より[[JBCレディスクラシック]](創設当初は格付けなしの「新設重賞」→2013年からJpnI)が行われており、[[2020年]]から[[北海道2歳優駿]]を発展解消して[[JBC2歳優駿]](創設当初からJpnIII認定)が追加される。なお基本毎年会場は持ち回りだが、2020年度からJBC2歳優駿は北海道2歳優駿の名残で[[門別競馬場]]で当面会場固定されて開催されるため、JBCは門別での一括開催でない限りは2か所分割となる。</ref>。開催時期は主に11月3日前後を中心とした11月上旬。
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== 脚注 ==
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=== 出典 ===
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== 関連項目 ==
 
== 関連項目 ==
*[[ジャパンブリーディングファームズカップ]] - アメリカに倣って日本で開催されるブリーダーズカップ
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* [[ブリーダーズカップ・チャレンジ]]
*[[サンシャインミリオンズ]] - アメリカのカリフォルニア産・フロリダ産の競走馬のレースデー
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* [[サンシャインミリオンズ]] - アメリカのフロリダ産とカリフォルニア産の競走馬のレースデー
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* [[ブリーダーズカップ (韓国競馬)]] - アメリカのブリーダーズカップに倣って命名された、韓国で開催される同名の2歳馬限定レース(ただしアメリカのブリーダーズカップとの共通点はほとんど無い)
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* [[グランドナショナルハードル (アメリカ)]] - かつてはブリーダーズカップの1レースとして開催されていた障害レース
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=== 世界的な競馬イベント同日複数重賞レース ===
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* [[ペガサスワールドカップデー]] - [[アメリカ合衆国|アメリカ]]において[[ペガサスワールドカップ]]を含む1日で7つの重賞レースを実施。時期は1月下旬。
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* [[サウジカップデー]] - [[サウジアラビア]]において[[サウジカップ]]を含む1日で6つの重賞レースを実施。時期は2月下旬。
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* [[ドバイワールドカップミーティング]] - [[ドバイ]]において[[ドバイワールドカップ]]を含む1日で5つのG1レースを実施。時期は3月最終土曜日。
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* [[チャンピオンズデー]] - [[香港]]において[[クイーンエリザベス2世カップ (香港)|クイーンエリザベス2世カップ]]を含む1日で3つのG1レースを実施。時期は4月最終日曜日。
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* [[ロイヤルアスコットレースミーティング]] - [[イギリス]]において5日間で8つのG1レースを実施。時期は6月中旬。
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* [[アイリッシュチャンピオンズフェスティバル]] - [[アイルランド]]において[[アイリッシュチャンピオンステークス]]を含む2日間で10の重賞レースを実施。時期は9月上旬。
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* [[凱旋門賞ウィークエンド]] - [[フランス]]において[[凱旋門賞]]を含む2日間で8つのG1レースを実施。時期は10月の第1日曜日とその前日の土曜日。
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* [[ブリティッシュ・チャンピオンズデー]] - イギリスにおいて[[チャンピオンステークス]]を含む1日で5つの重賞レースを実施。時期は10月下旬。
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* [[フューチャー・チャンピオンズデー]] - イギリスにおいて上記のブリティッシュ・チャンピオンズデーから派生する形で2歳戦を主として、2日で9つの重賞レースを実施。開催時期は10月第2週。
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* [[ジャパンブリーディングファームズカップ]] - 日本において[[JBCクラシック]]を含む3つのJpn1レースを1日で実施。時期は主に11月3日、またはその付近。
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* [[香港国際競走]] - 香港において[[香港カップ]]を含む1日で4つのG1レースを実施。時期は12月第2日曜。
  
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
*[http://www.ntra.com/bc_index.asp Breeders' Cup] - NTRA内のブリーダーズカップサイト
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* [http://www.breederscup.com/ Breeders' Cup] - ブリーダーズカップ公式サイト
*[http://www.racingseries.com/ Racing Series] - ワールドシリーズ・レーシング・チャンピオンシップ
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2026年2月19日 (木) 17:24時点における版

ブリーダーズカップBreeders' Cup)は、アメリカ競馬の祭典である。世界でも1・2を争う高額の賞金が提供される大イベントで、様々なカテゴリーのチャンピオン戦を1度にまとめて開催する。

概要

1970年代後半から始まっていた競馬人気の下降を食い止め、アメリカ競馬サークル内に活気をもたらすために創設された。提案者はケンタッキー州ゲインズウェイ・ファームのジョン・ゲインズ。1日に多くのG1レースを行なう競馬の祭典という趣旨の開催である。名称は、創設当時は優勝賞金がブリーダー(生産者)の資本から拠出されていたことに由来する。

特筆すべきは、全てのレースに世界各国のG1レースと比べても比較的高額の賞金が懸けられることである。その多くはアメリカ国内で繋養されている種牡馬の所有者にその種付け料1回分の資金を負担させ、資金を出した種牡馬の産駒のみに出走権を与えることで成立している。一方で登録外種牡馬の産駒の出走には多額の追加登録料が課せられるため、特にアメリカ国外からの移籍馬などは有力と目されても出走回避する例も少なくない。

しかし2011年からは出走に必要な「プログラム」が大幅に変更・緩和され、出走が促される事になった[1]。具体的には以下の通り。

  • 登録に必要な年間登録費の緩和。北半球の種牡馬所有者は種付け料の50%、南半球の種牡馬所有者は種付け料の25%に。またヨーロッパと南半球では産駒登録が不要になる。
  • トライアルレースである「ブリーダーズカップ・チャレンジ」の再整備。トライアルレースの勝ち馬は自動的にブリーダーズカップに優先出走権を得られるのは変わりないが、新たに出走に関わる費用(登録費の免除、輸送費用の一部負担)で優遇を受けられる。また北アメリカでの産駒にはボーナスとして1万ドルが支給される。
  • 2011年限定で「北アメリカからの出走資格馬」を増やすため、登録外種牡馬の産駒でも特別登録料を支払えば出走できる制度を整備。

かつてアメリカでは地域ごと(主に中部、東海岸、西海岸)の有力馬が、それぞれ拠点にしている地域のG1レースに出走していた。しかしブリーダーズカップの創設により、アメリカ全土から有力馬を集めるレースを行うことに成功した。それまでの国際レースで世界の強豪が出走したワシントンDCインターナショナルはこの影響を受けて年々有力馬が集まらなくなり、1995年をもって廃止された。2002年からは全米サラブレッド競馬協会(NTRA)代表ティム・スミスの提案により「世界最高クラスの競馬開催」という地位についての訴求力を強化するため、名称が「ブリーダーズカップ・ワールド・チャンピオンシップ(Breeders' Cup World Championships)」に変更された。

現在では凱旋門賞ウィークエンドロイヤルアスコット開催ドバイワールドカップミーティング香港国際競走などと並んで世界の有力馬が集う開催となっており下半期の目標としてブリーダーズカップ各レースを据える競走馬は各国に存在する。また、ドバイミーティングの創設以降遠ざかっていた「世界最高賞金開催」という地位も2007年より復権している。

競走番組の変遷

創設当初は古馬中距離路線の有力馬で競われる「クラシック」を筆頭に3歳以上牝馬で競われる「ディスタフ」、それぞれ2歳牡・牝馬限定レースの「ジュヴェナイル」と「ジュヴェナイルフィリーズ」、短距離レースの「スプリント」、芝12ハロンで行われる「ターフ」、同8ハロンで行われる「マイル」の7レース(=オリジナル7)で行われていた。1986年に障害レースのスティープルチェイスが、1999年に牝馬の芝路線有力馬で争う「フィリー&メアターフ」が新設され、この編成時点まで平地レースは1日の開催で行われていた。

2007年1月にブリーダーズカップの拡大構想が発表され、2010年までにレース数が16まで増加される事が決定。まず2007年にダートのマイル戦「ダートマイル」、牝馬限定の短距離戦「フィリー&メアスプリント」、芝の2歳限定戦「ジュヴェナイルターフ」が追加され従来1日の開催で行われていたブリーダーズカップは2日間開催となり、新設3レースが1日目、従来施行されていたレースが2日目の開催となった。

さらに2008年からはの短距離戦「ターフスプリント」、芝の2歳牝馬限定戦「ジュヴェナイルフィリーズターフ」、ダートの12ハロン戦「マラソン」(2009年より14ハロン)の3レースが新たに加わり、その一方でスティープルチェイスが除外され、全14レース、初日5レース・2日目9レースの構成となる。また同年は初日は全て牝馬限定戦の「レディースデー」となり、これを受けて「ディスタフ」の名称が「ブリーダーズカップ・レディーズクラシック」に変更された(2013年に元のディスタフに戻された)。

2011年からは2歳限定の短距離戦「ジュヴェナイルスプリント」が追加され全15レースとなったが、わずか2年で廃止され2013年は全14レースとなった。

2014年には「マラソン」が除外[2]されたため、全13レースとなる。

2018年からは2歳限定の芝短距離戦「ジュヴェナイルターフスプリント」が追加され全14レースとなる[3]。この年から初日は2歳戦の5レースを施行する「フューチャーズスターズフライデー」、2日目は「チャンピオンシップサタデー」として銘打たれることになった[4]

長らく騎手に対する表彰が存在しなかったが、通算8833勝を挙げた騎手のウィリー・シューメーカー2003年に死去したことに伴い、その功績を記念して同年より「シューメーカー賞」が創設。ブリーダーズカップ開催日を通じて最も顕著な働きを見せた騎手が記者投票で選出されるようになった。2008年からは着順ポイント制で競われる形となり、受賞者には賞金1万ドルが贈られる。

施行レース

1日目

施行 レース名 出走条件 施行コース 1着賞金
第1レース 3歳以上一般戦 一般 3歳以上 ダート8f 11万ドル
第2レース サラブレッドアフターケアアライアンスステークス 一般 2歳 芝8f 12万6000ドル
第3レース ゴールデンステートジュヴェナイルフィリーズステークス 一般 2歳牝馬 ダート7f 11万250ドル
第4レース ケン・マディステークス 一般 3歳以上 芝5f 12万6000ドル
第5レース ゴールデンステートジュヴェナイルステークス 一般 2歳 ダート7f 11万250ドル
第6レース ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフスプリント G1 2歳 芝5f 63万ドル
第7レース ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズ G1 2歳牝馬 ダート8.5f 126万ドル
第8レース ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルフィリーズターフ G1 2歳牝馬 芝8f 63万ドル
第9レース ブリーダーズカップ・ジュヴェナイル G1 2歳牡馬騸馬 ダート8.5f 126万ドル
第10レース ブリーダーズカップ・ジュヴェナイルターフ G1 2歳牡馬騸馬 芝8f 63万ドル

2日目

施行 レース名 出走条件 施行コース 1着賞金
第1レース 3歳以上一般戦 一般 3歳上 芝8.5f 11万ドル
第2レース 3歳以上一般戦 一般 3歳上 ダート6f 11万ドル
第3レース ゴルディコヴァステークス 一般 3歳以上 芝8f 18万9000ドル
第4レース ブリーダーズカップ・フィリー&メアスプリント G1 3歳以上牝馬 ダート7f 63万ドル
第5レース ブリーダーズカップ・ターフスプリント G1 3歳以上 芝5f 63万ドル
第6レース ブリーダーズカップ・スプリント G1 3歳以上 ダート6f 126万ドル
第7レース ブリーダーズカップ・ディスタフ G1 3歳以上牝馬 ダート9f 126万ドル
第8レース ブリーダーズカップ・ターフ G1 3歳以上 芝12f 315万ドル
第9レース ブリーダーズカップ・クラシック G1 3歳以上 ダート10f 441万ドル
第10レース ブリーダーズカップ・マイル G1 3歳以上 芝8f 126万ドル
第11レース ブリーダーズカップ・ダートマイル G1 3歳以上 ダート8f 63万ドル
第12レース ブリーダーズカップ・フィリー&メアターフ G1 3歳以上牝馬 芝11f 126万ドル

ターフとクラシックはワールドレーシング・チャンピオンシップの対象レースに指定。施行コースは現在は上記の通りであるが施行コースが設定できない場合、至近距離で施行される場合があり流動的に変更される(ターフスプリントは芝5.5f、フィリー&メアターフは芝10fで行われるケースも多い)。

2023年はブリーダーズカップ史上初めてBCクラシックがシリーズの最終レースから外れた[注 1]

2024・2025年もレース順が一部変更され、またクラシックとターフは総賞金がそれぞれ100万ドルずつ増加された[5]

過去に施行されていたレース

歴史

  • 1984年 「ブリーダース・カップ」創設。
  • 1986年 スティープルチェイスを新設。
  • 1996年 カナダウッドバイン競馬場で開催され、史上初のアメリカ国外開催となる。
  • 1999年 フィリー&メアターフを新設。
  • 2002年 開催名が「ブリーダーズカップ・ワールド・サラブレッド・チャンピオンシップ」に改称される。
  • 2003年 シューメーカー賞創設。
  • 2007年 ダートマイル、フィリー&メアスプリント、ジュヴェナイルターフを新設。
  • 2008年
    • ターフスプリント、ジュヴェナイルフィリーズターフ、マラソンを新設。
    • スティープルチェイスがグランドナショナルハードルにレース名を改称し本シリーズから除外。
    • 人工馬場敷設のサンタアニタパーク競馬場で開催。ダート設定の各レースがプロライド素材の馬場で施行される。
  • 2009年
    • ダートマイル、フィリー&メアスプリントがG1に、ジュヴェナイルターフがG2に格付けされる。
    • サンタアニタパーク競馬場で史上初の2年連続開催。
  • 2010年 ターフスプリント、ジュヴェナイルフィリーズターフがG2に、マラソンがG3に格付けされる。
  • 2011年
    • ジュヴェナイルターフがG1に、マラソンがG2にそれぞれ格上げされる。
    • ジュヴェナイルスプリントを新設。
  • 2012年 ターフスプリント、ジュヴェナイルフィリーズターフがG1に格上げされる。
  • 2013年 ジュヴェナイルスプリントがわずか2年で廃止される。
  • 2014年
    • サンタアニタパーク競馬場で史上初の3年連続開催となる。
    • マラソンがマラソンステークスにレース名を改称し本シリーズから除外。
  • 2015年
  • 2018年 ジュヴェナイルターフスプリントを新設。
  • 2019年 ジュヴェナイルターフスプリントがG2に格上げされる。
  • 2021年 日本調教馬(ラヴズオンリーユーマルシュロレーヌ)が初の優勝。
  • 2022年 ジュヴェナイルターフスプリントがG1に格上げされる[6]
  • 2025年 フォーエバーヤングが日本調教馬初のクラシック制覇。

各年の開催地

年度 開催地 シューメーカー賞
1984年 ハリウッドパーク  
1985年 アケダクト
1986年 サンタアニタパーク
1987年 ハリウッドパーク
1988年 チャーチルダウンズ
1989年 ガルフストリームパーク
1990年 ベルモントパーク
1991年 チャーチルダウンズ
1992年 ガルフストリームパーク
1993年 サンタアニタパーク
1994年 チャーチルダウンズ
1995年 ベルモントパーク
1996年 ウッドバイン(カナダ)
1997年 ハリウッドパーク
1998年 チャーチルダウンズ
1999年 ガルフストリームパーク
2000年 チャーチルダウンズ
2001年 ベルモントパーク
2002年 アーリントンパーク
2003年 サンタアニタパーク アレックス・ソリス
2004年 ローンスターパーク ジョン・ヴェラスケス
2005年 ベルモントパーク ギャレット・ゴメス
2006年 チャーチルダウンズ ランフランコ・デットーリ
2007年 モンマスパーク ギャレット・ゴメス
2008年 サンタアニタパーク
2009年 ジュリアン・ルパルー
2010年 チャーチルダウンズ
2011年
2012年 サンタアニタパーク
2013年
2014年
2015年 キーンランド ライアン・ムーア
2016年 サンタアニタパーク
2017年 デルマー
2018年 チャーチルダウンズ[7] イラッド・オルティス・ジュニア
2019年 サンタアニタパーク
2020年 キーンランド
2021年 デルマー
2022年 キーンランド ライアン・ムーア
2023年 サンタアニタパーク イラッド・オルティス・ジュニア
2024年 デルマー フラビアン・プラ
2025年 デルマー イラッド・オルティス・ジュニア
2026年 キーンランド
2027年 ベルモントパーク

日本調教馬の遠征

詳細は 日本調教馬の日本国外への遠征#ブリーダーズカップ・ワールド・サラブレッド・チャンピオンシップへの遠征 を参照

ブリーダーズカップを参考にした競馬行事

脚注

注釈

  1. グリーンチャンネル中継内で現地解説を担当した合田直弘によると、テレビ放映権を持つNBCの意向として、東海岸との時差が3時間あることやカレッジスポーツの放送の関係で変更されたとコメントしている。
  2. 創設当初はJBCクラシックJBCスプリント(いずれも創設当初からJpnI)、2011年よりJBCレディスクラシック(創設当初は格付けなしの「新設重賞」→2013年からJpnI)が行われており、2020年から北海道2歳優駿を発展解消してJBC2歳優駿(創設当初からJpnIII認定)が追加される。なお基本毎年会場は持ち回りだが、2020年度からJBC2歳優駿は北海道2歳優駿の名残で門別競馬場で当面会場固定されて開催されるため、JBCは門別での一括開催でない限りは2か所分割となる。

出典

  1. ブリーダーズカップ、登録プログラムを大幅変更(アメリカ) - ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 海外競馬ニュース 2011年1月26日閲覧
  2. EQUIBASE Marathon Stakes
  3. 米ブリーダーズカップに2歳芝の短距離戦が新設 UMAJIN、2018年2月6日閲覧
  4. 米ブリーダーズCが今秋より番組編成を入れ替え 初日は2歳の5競走を実施 UMAJIN、2018年5月12日閲覧
  5. () Breeders' Cup World Championships ブリーダーズカップ公式サイト [ arch. ]
  6. (2022-01-28) Blue Grass Stakes to Return to Grade 1 Status bloodhorse.com 2022-01-28 [ arch. ] 2022-01-29
  7. 2018年ブリーダーズカップはチャーチルダウンズ競馬場で開催(アメリカ) ジャパンスタッドブックインターナショナル、2016年4月29日閲覧

関連項目

世界的な競馬イベント同日複数重賞レース

外部リンク

ブリーダーズカップ・ワールド・チャンピオンシップ
BCジュヴェナイルターフスプリント | BCジュヴェナイルフィリーズ | BCジュヴェナイルフィリーズターフ | BCジュヴェナイル | BCジュヴェナイルターフ | BCフィリー&メアスプリント | BCターフスプリント | BCスプリント | BCディスタフ | BCターフ | BCクラシック | BCマイル | BCダートマイル | BCフィリー&メアターフ
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