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大和市(やまとし)は、神奈川県のほぼ中央に位置する市。旧高座郡。特例市に指定されている。
目次
地理[編集]
東京都心から40km圏内にあり、東は横浜市、西は座間市、海老名市、綾瀬市に、南は藤沢市、北は相模原市、東京都町田市にそれぞれ隣接している。このうち座間市、海老名市、綾瀬市との間にはかつて県央政令指定都市構想があった。
広袤は東西3.22km、南北9.79kmと南北に細長い市域である。相模野台地(相模原台地)上にあり、北から南へ緩やかに傾斜した地形で、高低差は38メートルに及ぶが、丘陵起伏はほとんど無い。市内最高点は下鶴間・浅間神社跡の標高90m、最低点は福田・江の窪の標高30mである。
鉄道は中央部を東西に相鉄本線、南北に小田急江ノ島線が走るほか、北部に東急田園都市線が乗入れ、狭い市域に8駅がある。このため、市内のどこからも最寄り駅まで約15分前後で行ける上、新宿・渋谷・横浜にそれぞれ1時間以内で移動できることから利便性は比較的良い。道路網では東名高速道路が通っているが、当市域内にはインターチェンジが無い。それでも横浜町田ICまで約10分程度の距離となっており、利便性は比較的良い。
郵便番号は242-XXXX。
NTT東日本の加入電話に使用している市外局番帯は厚木MA管内で、かつては0462(XX)を使用していたが、加入者増加などに対応するため1999年7月20日午前2時に一斉変更され、046(2xx)となった[注 1]。
河川[編集]
市域の東側を境川が南流し、町田市および横浜市との境界をなす。下鶴間の鶴瀬橋のやや上流にある3市の境界線の交点より上流側では相模国と武蔵国の、下流側では相模国の高座郡と鎌倉郡の境界となっていたことからこの名がある。境川には下鶴間の目黒橋付近で目黒川が合流する。この川は本来、相模原市内に水源を持つ深堀川の下流部であるが、同市上鶴間で境川に短絡する暗渠の排水路が造られたために、現在では深堀川の水は流れていない。 横浜市瀬谷区側に被害が集中することが多く、毎年大雨・台風が襲来し境川があふれると、ひどい時には床下浸水におよぶ事がしばしばある。 引地川は、市内の上草柳(かみそうやぎ)を水源とし、市域西部の台地面を侵食しながら南へ流れている。
歴史[編集]
- 1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行により、高座郡鶴見村・渋谷村が発足。
- 1891年(明治24年)9月25日 - 鶴見村が大和村に改称[1]。
- 1926年(大正15年)5月12日 - 神中鉄道(現・相鉄本線)の大和駅が開業。
- 1929年(昭和4年)4月1日 - 小田急江ノ島線の西大和駅が開業。
- 1943年(昭和18年)11月3日 - 大和村が町制施行。
- 1944年(昭和19年)
- 6月1日 - 小田急江ノ島線の西大和駅が大和駅に改称。相鉄本線との乗換駅となる。
- 11月3日 - 渋谷村が町制施行。
- 1955年(昭和30年)4月5日 - 渋谷町の南半分(大字長後、高倉)が藤沢市に編入、残った北半分(大字福田、上和田、下和田)で渋谷村(第2次)が発足。
- 1956年(昭和31年)9月1日 - 渋谷村が大和町に編入。
- 1959年(昭和34年)2月1日 - 大和町が市制施行。
- 1984年(昭和59年)4月9日 - 東急田園都市線の中央林間駅が開業、小田急江ノ島線との乗換駅となる。
- 1993年(平成5年)8月1日 - 相鉄本線の大和駅が地下化。
- 2000年(平成12年)11月1日 - 特例市に移行。
人口[編集]
600px | |
大和市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 大和市の年齢・男女別人口分布(2005年) |
■紫色 ― 大和市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 }} |
大和市(に相当する地域)の人口の推移 テンプレート:人口統計/14 | |
総務省統計局 国勢調査より |
- 日本の市の中での順位は 101位/783市中
行政[編集]
国の行政機関[編集]
- 国税庁大和税務署
- 防衛省南関東防衛局座間防衛事務所
- 国土交通省東京航空局大和航空路レーダー事務所
- 農林水産省横浜植物防疫所大和圃場(平成24年に大和市から移転)
- 法務省民事局横浜地方法務局大和出張所
- 厚生労働省神奈川労働局大和公共職業安定所
県の行政機関[編集]
- 神奈川県警察大和警察署
- 県央地域県政総合センター - 大和市・相模原市・厚木市・海老名市・綾瀬市・座間市・愛川町・清川村を所轄しているが、実際に地域県政総合センターがあるのは厚木市である。
- 神奈川県企業庁大和水道営業所
- 大和県税事務所 - 管轄地域は大和市・海老名市・座間市・綾瀬市の4市。
- 厚木保健福祉事務所大和センター - 管轄地域は大和市と綾瀬市。
広域行政機関[編集]
市の行政機関[編集]
- 宣言
- 環境への取組み
- 第6回持続可能な地域社会をつくる日本の環境首都コンテストに参加。
立法[編集]
市議会[編集]
大和市議会は、定数28名。議長・副議長と会派とその所属人数は次の通りとなる(2015年5月8日現在)。
議長・副議長
- 議長 菊地弘(自民党・新政クラブ)
- 副議長 吉澤弘(公明党)
会派構成
- 自民党・新政クラブ 10名
- 公明党 5名
- 日本共産党 4名
- 明るいみらい・やまと 4名
- 虹の会 3名
- 神奈川ネットワーク運動 2名
県議会[編集]
神奈川県議会で大和市に与えられている議席数は3議席。前回(2015年)の選挙結果は以下の通りとなる。
届出番号 | 候補者氏名 | 得票数 | 所属会派 | 年齢 | 新旧 | 当落 |
---|---|---|---|---|---|---|
3 | 藤代 優也 | 21,805 | 自由民主党 | 43 | 現 | 当選 |
4 | 菅原 直敏 | 21,786 | 無所属 | 37 | 元 | 当選 |
1 | 谷口 和史 | 14,578 | 公明党 | 52 | 現 | 当選 |
2 | 窪 純 | 10,622 | 日本共産党 | 76 | 新 |
国会議員[編集]
衆議院[編集]
大和市は、周辺の綾瀬市、海老名市、座間市から構成される神奈川13区が選挙区となる。下記は2014年に実施された第47回衆議院議員総選挙の選挙結果である。
候補者氏名 | 得票数 | 所属会派 | 年齢 | 新旧 | 当落 |
---|---|---|---|---|---|
甘利明 | 142,201 | 自由民主党 | 65 | 前 | 当選 |
伊藤優太 | 58,941 | 維新の党 | 29 | 新 | |
高久良美 | 34,014 | 日本共産党 | 60 | 新 |
経済[編集]
特産・名産品[編集]
銘菓
- さくら街道
- やまと最中
- 大和っ子
- りんかんサブレー
- 湘南ポテト
- ラ・ボアール
その他
- 日本酒「吟醸 泉の森」(いづみ橋酒造)
- 大和ワイン「巨峰の雫」
- ワイン「鶴舞の里」
- 湘南なし
- 高座豚
商業施設[編集]
駅周辺の商業施設の詳細については、大和市#交通にある各駅のリンクを参照のこと。
市内最大の商業施設として、イトーヨーカドーとイオンが共同で出店した大和オークシティがある。
製造業・研究機関[編集]
市内には大規模な製造業やそれに付帯した研究機関なども比較的多くある。
下鶴間には日本ビクターの林間工場(大和工場を閉鎖した後、グループ会社であるビクタークリエイティブメディアがある)、三機工業の大和事業所と技術研究所、東洋製作所の大和本社・工場・研究所、三井住友銀行大和電算センターが立地している[2]。また、かつては日本IBM大和事業所があったが、東京都江東区豊洲に移転し、2012年9月をもって閉鎖された。
大和駅周辺には、極東開発工業、岡野電線(古河電工系)、日本モレックス(外資系)、SMK、ガスター(東京ガス、リンナイ系)、日本飛行機、ファーストフーズ(日本製粉系、撤退済)も立地していた。
この他、上和田にはフジフーズ、代官(桜ヶ丘)にはサイゼリヤ神奈川工場、相模大塚にはコージーコーナー相模工場、そして下鶴間2丁目地区の準工業地域には、加藤組鉄工所大和工場および吉田印刷が立地している。
上場企業[編集]
大和市内に本社を置く株式上場企業は現在は存在しない。
※過去に存在した株式上場企業
[2012年9月11日 上場廃止]
姉妹都市・提携都市[編集]
日本国内[編集]
教育[編集]
小学校[編集]
公立
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私立
中学校[編集]
公立
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私立
高等学校[編集]
公立
私立
短期大学[編集]
隣接している自治体・行政区[編集]
神奈川県
メディア[編集]
- 大和ラジオ放送(FMやまと) - コミュニティ放送局
- J:comかながわセントラル - 旧・メディアッティかながわ。2009年4月に改名。
交通[編集]
鉄道[編集]
※人口20万人以上の特別区および市のうち、JRの駅が立地していないのは大和市のほか、春日部市・草加市・世田谷区・練馬区・厚木市・豊田市・豊中市および那覇市がある。
路線バス[編集]
道路[編集]
- 高速自動車国道
- 国道
- 主要地方道
- 神奈川県道40号横浜厚木線(厚木街道)
- 神奈川県道45号丸子中山茅ヶ崎線(中原街道)
- 神奈川県道50号座間大和線(座間街道)
- 神奈川県道56号目黒町町田線(旧16号線)
- 一般県道
- 神奈川県道451号藤沢大和自転車道線(境川自転車道)
名所・旧跡・施設・祭事・その他[編集]
名所・旧跡・公園[編集]
- しらかし林(泉の森)
- 引地台公園
- つきみ野遺跡
- 深見神社 - 相模国式内社の一つ。境内には大和市指定文化財として、「なんじゃもんじゃの木」(市の天然記念物)や寛政3年(1791年)建立の「神社社号標」(市指定有形文化財)がある。
- 蓮慶寺 - 市指定有形文化財で子育ての姥として信仰される「木造優婆尊尼像」が伝わっている。
- 郷土民家園 - 市指定有形文化財の旧小川勝家住宅・旧北島忠義家住宅が公開されている。
- 下鶴間ふるさと館 - 市指定有形文化財の旧小倉家住宅母屋・土蔵が公開されている。
- 下鶴間の矢倉沢往還(現:大山街道)
- 多胡記念公園 - 名称は土地・家屋および建設費などの寄贈者に因む。中央林間駅から徒歩圏内に立地している[3]。
- 善徳寺 - 境内に旧日本海軍の戦闘機工場「高座海軍工廠」の戦没台湾少年工慰霊碑。当時、市内上草柳に少年工の寮があり、1943年から終戦まで8400人が働いた[4]。
緑道・自転車道[編集]
- 大和歩行者専用道(大和遊歩道) - 灌漑用水路を歩行者と自転車のみ通行可能な遊歩道・緑道として整備。隣接する相模原市の相模緑道緑地から続いており、大和市内では1号線~8号線に区分けされ延長約7kmである。断続ではあるが遊歩道は藤沢市にもまたがっている[5]。
- 藤沢大和自転車道 - 大和市山王原から藤沢市鵠沼海岸まで横浜市の市堺である境川(鵠沼海岸寄りの一部は引地川)沿いを走るサイクリングロード。延長20.1Km。神奈川県道451号藤沢大和自転車道線として認定。
娯楽・スポーツ施設・銭湯[編集]
- 相模カンツリー倶楽部 - 相模原市と座間市と大和市を跨いだゴルフ場。クラブハウスは大和市側に属する。市街地で唯一のゴルフ場。倶楽部の運営は通常株式会社だが、社団法人で運営しているゴルフ場。住所は下鶴間4018番地だったが、2010年10月12日に実施された住所番地の変更にともない中央林間西7丁目1番1号に変更された。
- 桜ケ丘ボウリングセンター - 国道467号線沿い。住所は深見3875番地。
- 引地台温水プール(愛称:HOP) - 引地台公園内。住所は柳橋4丁目5000番地。
- 大和市スポーツセンター - 陸上競技場、弓道場、屋外プールを併設。住所は上草柳1丁目1番1号。
- ゆめみ処ここち湯大和店 - 小田急江ノ島線高座渋谷駅前に立地するスーパー銭湯。
祭事[編集]
- どんど焼き(1月)
- 節分例大祭(2月)
- 大和市民まつり(5月)
- 神奈川大和阿波おどり(7月) - 東京高円寺阿波おどり・南越谷阿波踊りと共に「関東三大阿波おどり」の1つである
- 大和天満宮例大祭(8月)
- 渋谷よさこい祭(10月)
関連する主な人物[編集]
出身者[編集]
文化・芸能[編集]
- 杏里(ミュージシャン)
- 河村隆一(ミュージシャン、LUNA SEA)
- 香坂みゆき(女優)
- 小金沢昇司(歌手)
- 斉藤光浩(ミュージシャン、BOW WOW)
- 白石のぞみ(歌手、司会者)
- 山崎彩(フリーアナウンサー)
- 高梨欣也(元MBSアナウンサー・フリーアナウンサー・大阪芸術大学教授)
- 堀江美都子(歌手、声優)
- 新藤風(映画監督)
- 長野博(俳優、歌手(V6))
- 村瀬克俊(漫画家)
スポーツ[編集]
- 川村丈夫(元プロ野球選手、横浜ベイスターズ、現横浜DeNAベイスターズ投手コーチ)
- 普久原淳一(元プロ野球選手、中日ドラゴンズ、スコアラー)
- 伊東昂大(元プロ野球選手、広島東洋カープ)
- 藤本淳吾(サッカー選手、横浜F・マリノス)
- 楢崎教子(元柔道選手、アトランタオリンピック女子柔道52kg級銅メダリスト、シドニーオリンピック同銀メダリスト)
- 川澄奈穂美(女子サッカー選手、現INAC神戸レオネッサ所属、2011 FIFA女子ワールドカップドイツ大会代表FW)
ゆかりの人物[編集]
- 根岸英一(化学者、パデュー大学特任教授、2010年度ノーベル化学賞) - 旧満州国新京市から引き揚げ、1947年(昭和22年)に現在の大和市(旧高座郡大和町)転入し1958年(昭和33年)まで大和で育った。在住中は当時の町立大和小学校・大和中学校、神奈川県立湘南高等学校、東京大学工学部に通学していた。なお、当市で2人目となる名誉市民称号贈呈は2010年(平成22年)11月1日に市議会(第2回臨時会)で可決された。同月22日に大和スポーツセンター体育会館で大和市名誉市民称号贈呈式が行われ、同時に受賞者による講演もあった。
- ちなみに第一号はミノファーゲン製薬の元社長で衆議院議員、参議院議員を務めた宇都宮徳馬。2002年2月1日に初の名誉市民として名誉市民証と名誉市民章を贈呈。
- 菅井円加(バレエダンサー、ローザンヌ国際バレエコンク-ル優勝)- 居住地は厚木市。バレエスクールが大和市内にある。2012年、ローザンヌ国際バレエコンクール優勝後に大和市から感謝状が送られた。
- 近藤真彦(タレント、ジャニーズ事務所)
- 三浦和義 - 大和市立渋谷中学校卒業
- 大川従道 - 大和カルバリーチャペル牧師
- 重松九州男 - 歯科医師、政治活動家(日本世直し党代表)
脚注[編集]
注釈[編集]
出典[編集]
- ↑ 「大和」の由来と市制施行まで(大和市公式ウェブサイト)
- ↑ MapFan 神奈川県大和市 下鶴間
- ↑ 多胡記念公園(やまとナビ) - 大和市スポーツ・よか・みどり財団(2011年3月22日閲覧)
- ↑ 高座海軍工廠と台湾少年工大和市
- ↑ 大和緑の散歩道 〜大和歩行者専用道〜(伝えたい 残したい やまとの景観) - 大和市(2011年3月22日閲覧)
関連項目[編集]
- 日本の地方公共団体一覧
- 全国特例市連絡協議会 - 大和市に設置。
- 健康都市連合
- 大和市指定文化財一覧
- 「大和」がつく他の自治体
- 東大和市 - 東京都
- 大和町 (曖昧さ回避)
- 大和村 (曖昧さ回避)
- 和光市 - 埼玉県。市制施行前は大和町という自治体名だった。
外部リンク[編集]
- 行政
- 観光