「わたらせ渓谷鐵道」の版間の差分
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2015年12月8日 (火) 22:09時点における最新版
わたらせ渓谷鐵道株式会社(わたらせけいこくてつどう)は、群馬県・栃木県において特定地方交通線の足尾線を引き継いだ鉄道路線わたらせ渓谷線を運営する第三セクターの鉄道事業者である。
わたらせ渓谷鐵道では略称として「わてつ」を推奨しているが、雑誌などでは「わ鐵」と表記されることもあり、沿線住民には「わた渓」と呼ぶ者もいる。12の無人駅には公募のボランティア駅長「ふるさと駅長」がいる。
歴史[編集]
- 1988年(昭和63年)
- 1989年(平成元年)
- 1992年(平成4年)3月14日 下新田駅新設。
- 1996年(平成8年)4月9日 神戸駅構内に列車のレストラン「清流」がオープン。
- 1998年(平成10年)
- 6月2日 間藤 - 足尾本山間鉄道事業免許失効。
- 10月10日 トロッコ列車「トロッコわたらせ渓谷号」運転開始。
- 2008年(平成20年)12月28日 水沼駅温泉センター「せせらぎの湯」が休業。
- 2009年(平成21年)4月26日 水沼駅温泉センター「せせらぎの湯」が外部委託で営業再開。
- 2010年(平成22年)12月22日 イメージキャラクター「わ鐵のわっしー」を発表[1]。
- 2012年(平成24年)4月1日 トロッコ列車「トロッコわっしー号」運転開始。トロッコ列車を3往復に増発。
- 2014年(平成26年)5月22日 天皇・皇后両陛下が通洞駅から水沼駅まで「トロッコわっしー号」に乗車。
路線[編集]
車両[編集]
2015年4月1日現在、気動車9両、客車4両、ディーゼル機関車2両の計15両が在籍する。車両基地は大間々駅構内にあり、本社が併設されている。
- わ89-310形 (311 - 315)
- 廃車となったわ89-102の代替および増備用として1990年3月15日付けで311 - 313が新製され、1993年4月25日付けで314,315が増備された。いずれも富士重工業製のLE-DCで車体もわ89-300形に準じるが、前照灯が4灯に増設され、尾灯とともに角形ケースに収められて、前面の印象が変わっている。車内はセミクロスシートで、新製当初からトイレを装備している。塗色はあかがね色に統一されているが、311のみ当初は、車体をベージュと茶色の塗り分けでわ89-100形・200形と同様であった。愛称は、311が「たかつど」、312が「あかがねII」、313が「わたらせII」、314が「あかがねIII」、315が「わたらせIII」である。
- わ99形 (5010, 5020, 5070, 5080)
- DE10形 (1537, 1678)
- 「トロッコわたらせ渓谷号」牽引用のディーゼル機関車で、1998年に1537を、2000年に1678をJR東日本から購入した。1537はトロッコ車両と同様に塗色をあかがね色に金帯に変更したが、1678はJR時代の塗色のままである。
- WKT-500形 (501, 502)
- WKT-510形 (511)
- WKT-550形 (551)
過去の車両[編集]
- わ89-100形・200形 (101-102, 201 - 203)
- わたらせ渓谷鐵道開業時に用意された軽快気動車で、富士重工業製のバス車体を基本にした車体長15m級のLE-CarIIである。前面貫通式。100番台はロングシート、200番台はセミクロスシートを装備する。当初の塗色は、車体下半分をベージュ、上半分を各車異なる色のツートンカラーとし、窓下に動物のシルエットを帯状に配するものであったが、後に310形にあわせ、あかがね色に統一された。また、各車に愛称が付されており、101が「こうしん」、102が「ようがい」、201が「くろび」、202が「けさまる」、203が「あづま」である。
- 100形は2両在籍していたが、102は1989年5月14日に発生した落石事故により大破し、同年7月1日付けで廃車となっている。
- 200形のうち、202は廃車後、車両基地に部品取り車として前照灯などが取り外された状態で留置されていたが、後に解体された。また、203は廃車後、みなかみ町において、わ01-855とともに保存されている。最後まで残った201も2010年12月に廃車になり、200形は全て運用を離脱した。その後2013年3月末で101「こうしん」が運用終了し、100形、200形は形式消滅した。なお101は、運用終了直前に登場時のツートンカラーへと復元され、運用終了までその姿で運用された。運用終了後は、大間々駅旧貨物ホームで保存展示されている[6][7]。
- わ89-300形 (301, 302)
- わ01形 (828, 855, 827)
- 冬季に「トロッコわたらせ渓谷号」に代わって運転されたお座敷列車「サロン・ド・わたらせ」に使用されていた客車で、2001年に登場した。元はJR東日本高崎支社のお座敷列車「やすらぎ」で、6両全部を購入したが、スロフ12 827, 828, オロ12 853(書類上はオロ12 855)の3両のみが入籍され、その他の中間車3両は部品取り車として足尾駅構内に留置されていた。当初は展望車2両だけを連結して走らせていたが、乗客から「トイレがない」というクレームが相次ぎ、急遽トイレの設備のある中間車1両を増車した。塗色は黄色と白に青を配したカラフルなものである。なお、足尾駅構内に留置されていた車両のうち1両(オロ12-854)は群馬県安中市で飲食店になっており、1両は2分割のうえ、片側が栃木県栃木市の施設で利用されている。
- 2009年に廃車となり、同年9月に中間車855が売却された[9]。2010年1月には展望車827, 828も売却している[10]。855がみなかみ町で保存され、827, 828が桐生市の昆虫販売店で利用されている。
車体デザイン[編集]
東京パノラママンボボーイズを率いるマンボミュージシャンのパラダイス山元が、富士重工業勤務時代にボランティアとして車体、カラーリング、ヘッドマーク、動物イラストの銘板、会社ロゴ、社章などをデザインした(上毛新聞)。車体の色は、茶色(銅色)が主体である。
わたらせ渓谷鐵道周辺を舞台とする作品[編集]
映画[編集]
- 『僕達急行 A列車で行こう』(監督:森田芳光、2014年)
- 『男爵花嫁』(監督:たじまなおこ、2013年)
- 『短編映画『蒼い手』』(監督:永戸鉄也、2011年)
- 『私の優しくない先輩』(監督:山本寛、2010年)
- 『君に届け』(監督:熊澤尚人、2010年)
- 『天使の恋』(監督:寒竹ゆり、2009年)
- 『フレフレ少女』 (監督:渡辺謙作、2008年)
- 『スイッチを押すとき』 (監督:中島良、2005年)
ドラマ[編集]
- 『ナツコイ』(毎日放送 主演:ちはる)
- 『渡良瀬川殺人事件』(テレビ東京 主演:橋爪功)
- 『霧の火 樺太・真岡郵便局に散った九人の乙女たち』(テレビ東京 主演:福田麻由子)
- 『相棒 シーズン7』(テレビ朝日 主演:水谷豊)
- 『白洲次郎』(NHK 主演:伊勢谷友介)
- 『鉄道捜査官10』(テレビ朝日 主演:沢口靖子)
- 『わが家の歴史』((フジテレビ開局50周年記念スペシャルドラマ)主演:柴咲コウ)
- 『相棒 シーズン8』(テレビ朝日 主演:水谷豊)
- 『松本清張ドラマ『球形の荒野』』(フジテレビ 主演:田村正和 )
- 『警視庁失踪課・高城賢吾』(毎日放送 主演:沢村一樹)
- 『東京にオリンピックを呼んだ男』((フジテレビ開局55周年記念スペシャルドラマ)主演:大沢たかお)
- 『限界集落株式会社』(NHK土曜ドラマ 主演:反町隆史)
- 『食の軍師』第11話(TOKYO MX 主演:津田寛治)
脚注[編集]
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- ↑ 日本経済新聞(朝刊)群馬県版 2010年12月25日付
- ↑ 当初は無蓋貨車改造での導入を検討していたが、当局の許認可を得る事が困難と見られたことから方針を変更し、線内有効長の関係から18m車体2両を捜していたところ、解体寸前の5000系の車体に行き当たった経緯がある。台車は1372mm軌間の京王車のものをそのまま使えないため、JRの廃車発生品であるDT21に履き替えている。
- ↑ WKT-501がデビューします - わたらせ渓谷鐵道
- ↑ 新型車両カラーリング投票結果発表! - わたらせ渓谷鐵道
- ↑ わたらせ渓谷鉄道に新トロッコ列車 - 読売新聞
- ↑ さよなら わ89-101号 - わたらせ渓谷鐵道
- ↑ わたらせ渓谷鐵道「わ89-101号」を静態保存 - 鉄道ホビダス 鉄道ニュース 最新鉄道情報、2013年04月18日
- ↑ 8.0 8.1 鉄道ジャーナル No584 (2015.6月号) p.106
- ↑ わ鐵の廃車両売却します - 沿線だより - 駅探、2009年9月1日。
- ↑ 廃車両売却のお知らせPDF - わたらせ渓谷鐵道、2010年1月18日閲覧。